コンビニ配送の離職率は本当に高い?公的データと仕事のリアルで不安を解消

最終更新日:2026年04月23日

コンビニ配送 離職率
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「コンビニ配送は離職率が高いらしい」。そう聞いて応募をためらっている方は少なくありません。ただ、その情報の多くは口コミや体験談ベースで、実際の数値や制度の裏付けが見えにくいのも事実です。この記事では、厚生労働省の雇用動向調査や新規学卒者の離職状況、2024年4月から適用されている改善基準告示など、公的な一次情報をもとに「離職率の実態」と「きつさの構造」を整理します。あわせて、コンビニ配送の1日の流れ、向いている人の特徴、求人選びで必ず確認したいポイントまでまとめました。順番に読み進めれば、漠然とした不安を、具体的な判断材料に変えられるはずです。

コンビニ配送の離職率の実態:公的データで見ると印象と違う

結論から申し上げると、コンビニ配送そのものを切り出した離職率の公的統計は公表されていません。ただし、公的統計で「運輸業・郵便業」という大きなくくりでは数値を確認でき、そこから見える水準は、世間のイメージほど突出して高いわけではありません。まずは、口コミよりも先に公的データを見ることから始めましょう。

運輸業・郵便業の入職率・離職率(雇用動向調査)

厚生労働省の雇用動向調査は、全国の主要産業の事業所を対象に、年初の常用労働者数に対する入職者・離職者の割合(入職率・離職率)を定期的に集計している公的統計です(※1)。産業別に数値が整理されており、「運輸業・郵便業」もその中の1区分として扱われています。

コンビニ配送のドライバーは、産業分類上この「運輸業・郵便業」に含まれます。つまり、求人票に「コンビニ配送」と書かれていても、統計上はこの産業区分の一部として集計されるということです。この点を踏まえて全体の位置づけを見ていきます。

以下は、直近で確認できる産業別の入職率・離職率について、令和5年(2023年)の傾向を整理した表です。具体的な数値は、記事末尾の参考情報にある一次資料でご確認ください。

区分

入職率と離職率の特徴(令和5年 雇用動向調査に基づく傾向)

全産業平均

入職と離職がおおむね近い水準で推移する傾向

運輸業・郵便業

全産業平均と比べ、入職率・離職率ともに突出して高いとはいえない水準

生活関連サービス業、娯楽業など

離職率が相対的に高めに出る産業として上位に挙がる

ここで大切なのは、「運輸業・郵便業」の離職率は10.3%で、全産業平均(15.4%)よりも低い水準です。むしろ離職率が高い産業(宿泊業・飲食サービス業32.8%、生活関連サービス業・娯楽業28.1%など)と比較すると、低い位置づけにあります。

なお、これらの数値はあくまで業界全体の傾向を示すものであり、個別の会社や地域ごとの状況を直接表すものではない点には注意が必要です。

新規学卒者の3年以内離職率に見る産業別の位置

「3年で3割が辞める」という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれません。これは、厚生労働省が公表している「新規学卒就職者の離職状況」で、学歴ごとの就職後3年以内離職率が集計されていることに由来します(※3)。

この調査では、大卒・高卒などの学歴別に、全産業の3年以内離職率が公表されています。直近で公表された令和4年(2022年)3月卒業者の集計では、新規大卒就職者および新規高卒就職者のいずれも、3割台が就職後3年以内に離職していることが示されています(※3)。

産業別に見ると、「運輸業・郵便業」は、「運輸業・郵便業」は、3年以内離職率が最も高い上位5産業には入っていませんが、高校卒の場合は48.3%と全産業平均(37.9%)より高い水準にあります。大学卒(31.5%)は全産業平均(33.8%)よりやや低い水準です。

もちろん、これは「運輸業・郵便業だから安心」という話ではありません。3割前後という数字自体は決して小さくなく、早期離職を防ぐ取り組みは業界全体の課題です。ただ、「コンビニ配送だけが異常に辞められている」というイメージが、公的統計上は裏付けにくいことは押さえておきたいポイントです。

「コンビニ配送」単独の離職率データが公表されていない理由

ではなぜ、「コンビニ配送」単独の離職率という数字が出てこないのでしょうか。大きくは2つの理由があります。

1つは、公的統計の産業分類の単位です。雇用動向調査や新規学卒者の離職状況は、「運輸業・郵便業」など産業大分類単位で整理されており、その中のさらに細かい業態まではブレークダウンされません。コンビニ配送は、トラック運送事業のさらに一部、ルート配送の一形態に位置づけられます。

もう1つは、事業者側の多様さです。コンビニ配送と一口にいっても、運送会社の規模、地域、配送便の区分、給与形態は大きく異なります。そのため、たとえ一部に独自集計があっても、そのまま「コンビニ配送の離職率」と呼ぶには無理があります。

つまり、「コンビニ配送の離職率が高い、あるいは低い」と断定できる公的データは現時点で確認できず、参考になるのはその上位区分である「運輸業・郵便業」の水準までということです。この前提を理解しておくと、口コミや個別の体験談に振り回されにくくなります。

まとめ

  • 雇用動向調査や新規学卒者の離職状況という公的統計では、「運輸業・郵便業」の離職率は全産業平均と比べて突出して高い水準ではありません(※1)(※2)(※3)。
  • コンビニ配送単独の離職率は公表されておらず、判断材料になるのは産業大分類までです。
  • 数値は業界全体の傾向を示すものであり、個別の会社や地域の状況とは必ずしも一致しません。
  • 「コンビニ配送は辞める人が多い」というイメージは、公的データだけでは裏付けにくいということを、まず押さえておきましょう。

コンビニ配送の仕事内容と1日の流れ

離職率の話を正しく理解するには、そもそもコンビニ配送がどんな仕事なのかを把握しておく必要があります。入社後のギャップを防ぐためにも、仕事の全体像と1日の流れをイメージしておきましょう。

ルート配送としての基本構造

コンビニ配送は、厚生労働省の職業情報(ルート配送ドライバー)の整理に沿っていえば、「決められた取引先に、一定のスケジュールで荷物を運ぶ」ルート配送の一種です(※4)。車両は小型から中型のトラックが中心で、決まったエリアのコンビニエンスストアへ、食品や日用品などを繰り返し届けるのが基本形です。

ルート配送は、長距離運行型の貨物輸送と比べると、1日の中で回る範囲がある程度決まっている点に特徴があります。地域や担当ルートによって状況は異なりますが、勤務の大枠はその日の店舗リストと納品時間をもとに組み立てられる傾向があります。

1日の標準的な業務フロー

厚生労働省の職業情報が示すルート配送の標準的な業務構造を踏まえると、コンビニ配送の1日はおおむね次のような流れで進みます(※4)。

  • 出社と点呼、アルコールチェック
  • 車両の日常点検
  • 配送センターでの商品検品と積み込み
  • ルートに沿って各店舗へ納品
  • 空箱やカゴ車の回収、伝票処理
  • 帰社後のアルコールチェックと車両の片付け

実際の業務は、この流れを1日1回、または複数回繰り返す形で進みます。点呼、アルコールチェック、車両点検は、運行の安全を守るために必要な工程であり、毎日の業務の一部として組み込まれています。

ルート配送の業務は、同じエリアを繰り返し走ることが多いため、ルートや店舗の特徴を覚えると効率化しやすい傾向があります。一方で、納品先が多い日は積み込みや納品の回数が増えるため、時間管理の重要度も高まります。

便の区分(午前便・午後便・深夜便)と生活リズム

コンビニ配送の勤務時間は、便の区分によって大きく変わります。早朝や午前中を中心とした便、日中から夕方にかけての便、夜間から深夜にかけての便など、店舗の販売サイクルに合わせたシフトが組まれることが一般的です。

便の区分ごとに、生活リズムに与える影響が異なります。大まかな傾向は以下のとおりです。

便の区分

生活リズムへの影響の一般的な傾向

早朝・午前便

早起きが必要だが、日中から夕方以降の時間を確保しやすい

午後・夕方便

朝の時間を確保しやすく、夜は遅めになりやすい

夜間・深夜便

生活リズムが夜型になりやすく、日中に睡眠をとる前提となる

どの便に入るかは、会社ごとの勤務体系やコースによって変わります。そのため、応募時には、希望する便の区分があるか、固定なのか交代制なのかを早めに確認しておくと、入社後のギャップを減らしやすくなります。

なお、運転できる車両と必要な運転免許の組み合わせは、免許の取得時期によって扱いが異なります。普通自動車免許で運転できる範囲は、普通自動車免許の制度改正の経緯によって変わってきており、どの免許区分で何トン車まで運転できるかは、取得時期によって差があります。そのため、コンビニ配送の求人では、募集要項で「必要な免許」と「運転する車両区分」の両方を確認し、自分の免許でそのまま乗れるのか、それとも追加取得が必要なのかを求人元と個別にすり合わせるのが安全です。

まとめ

  • コンビニ配送は、決められたエリアのコンビニへ商品を届けるルート配送の一形態で、1日の業務は点呼、積み込み、納品、帰社の流れで構成されます(※4)。
  • 勤務時間は便の区分によって大きく変わり、生活リズムへの影響も異なります。
  • 必要な運転免許と運転可能な車両の関係は、免許の取得時期によって扱いが変わる場合があるため、求人ごとの確認が重要です。
  • 仕事内容を正しく把握しておくことが、「思っていたのと違う」を防ぐ最初のステップになります。

「きつい」と言われる構造的な理由を分解する

コンビニ配送の離職率が話題になる背景には、「きつい」というイメージがあります。ただ、そのきつさは個人の性格や気持ちの問題で片づけられるものではなく、業務の構造から生まれる要因が大きいと考えられます。ここではその構造を分解してみます。

納品時間と店舗数に起因する時間的プレッシャー

コンビニ配送の大きな特徴は、1日の中で複数の店舗を、決められた時間帯に合わせて回ることです。店舗ごとに納品時間の目安があり、商品の鮮度管理や売り場準備のタイミングと深く関わっています。

そのため、渋滞や天候不良の影響を受けやすい時間帯の走行では、スケジュール通りに動くことへのプレッシャーが生まれやすくなります。駐車スペースや荷下ろし導線の制約がある店舗では、1店舗あたりの作業に想定以上の時間がかかる可能性もあります。

こうした時間的なプレッシャーは、長距離を一気に走るタイプの運行とは別種のストレスです。「運転そのものよりも、時間と店舗数の管理のほうが大変」と感じる方もいます。

荷役作業と身体的負担

ルート配送の業務には、トラックへの積み込みや、店舗での荷下ろしといった荷役作業が含まれます。飲料やまとまった量の食品は重量があり、台車やカゴ車を扱う場面も多くあります。

荷役作業の頻度が高いほど、身体にかかる負担は積み重なります。厚生労働省がまとめているトラック運転者の仕事に関する統計整理でも、運転時間だけでなく、荷役や待機を含めた拘束時間が業界全体の労働環境を考える上で重要なテーマとされています(※5)。

ただし、身体的負担は、車両の種類、扱う商品の重量、店舗の設備、台車の使い方、担当コースの設計などによって大きく変わります。「コンビニ配送は全社どこも同じように重い」と一律に語るのは正しくありません。求人によって実態に差がある前提で、面接の段階で具体的な作業内容を質問するのが現実的です。

拘束時間・待機時間という構造要因

ドライバーの働き方を考えるうえで重要なのが、「拘束時間」という概念です。拘束時間とは、労働時間と休憩時間を合わせた、会社に拘束されている時間全体を指します。単なる運転時間ではないため、積み込み待ち、荷下ろし待ちなどの待機時間もここに含まれます。

厚生労働省のトラック運転者向け統計情報でも、労働時間や有効求人倍率など、業界全体の働き方の特徴がまとめられており、有効求人倍率が全職業の水準より高く推移しているなど、人手不足の傾向が示されています(※5)。国土交通省が整理する「トラック運送業の現況」でも、運送業全体として人手不足や年齢構成の偏りといった構造課題が指摘されています(※6)。

コンビニ配送も、その業界構造の影響を受けます。人手が足りないところでは、1人あたりの担当店舗数が増えたり、待機時間が長くなったりしやすく、これが「きつい」という声につながりやすくなります。一方で、ルート設計や配車を工夫している会社では、同じ業界でも拘束時間の管理が比較的整っているケースもあります。

また、労働時間や賃金水準に関する公的統計は、あくまで業界全体の集計値です。個社ごと、地域ごとに条件は異なり、都市部と地方、営業エリアの広さによっても働き方は変わります。公的統計の数値と、応募する会社の条件を、同じものと見なさないことが大切です。

ここで注意したいのは、他のドライバー職や他業種を名指しして「どちらがマシか」を断定的に比較しないことです。ドライバー職は全体として、運転、荷役、時間管理など共通する負担を持ちながら、業態ごとに特徴が異なります。読者にとって大切なのは、自分が応募しようとしている求人の働き方が、どの構造要因をどれくらい抱えているかを見極めることです。

まとめ

  • コンビニ配送のきつさは、納品時間のプレッシャー、荷役作業の身体負担、拘束時間と待機時間の長さという構造要因に由来すると考えられます(※5)(※6)。
  • これらの要因は、会社、地域、ルート設計によって程度が大きく異なります。
  • 労働時間や賃金などの公的統計は業界全体の傾向であり、応募する会社の実態と必ずしも一致しません。
  • 「きつい」という言葉の中身を構造で理解すると、求人を見るときに何を確認すべきかが見えてきます。

2024年4月適用の改善基準告示が働き方をどう変えたか

コンビニ配送を含むトラック運転者の働き方を考えるうえで、避けて通れないのが「改善基準告示」です。2024年4月から改正後の内容が適用されており、拘束時間や休息期間のルールが、それ以前より明確に整理されています。ここで現行ルールの大枠を押さえておきましょう。

改善基準告示の位置づけと対象

改善基準告示は、正式には「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」と呼ばれる、厚生労働大臣による告示です。対象となるのは、トラック、バス、タクシー・ハイヤーなど、自動車の運転業務に従事する労働者で、事業者はこの基準に沿った労務管理を求められます(※7)。

改正後の基準は、2024年(令和6年)4月1日から適用されています(※7)(※8)。ここでのポイントは、これが法律そのものではなく告示であるという点です。告示自体には罰則は設けられていないとされていますが、労働基準監督署による是正指導の対象になり得るほか、関連する労働基準関係法令や貨物自動車運送事業法上の運行管理に関する違反があれば、別途、行政処分等の対象になり得ます(※7)。

つまり、改善基準告示は「守らなくてもいいルール」ではなく、業界全体で守るべき共通の基準として扱われていると考えると実態に近いといえます。

1日・1か月・1年の拘束時間の上限

改善基準告示では、1日、1か月、1年の各単位で、トラック運転者の拘束時間の上限が定められています(※8)。大まかな考え方を整理すると、次のようなイメージになります。

区分

改善基準告示における位置づけの大枠

1日の拘束時間

原則となる上限が定められ、一定の範囲で延長できる場合の上限も設定されています

1か月の拘束時間

原則となる上限があり、労使協定により一定の範囲で延長できる仕組みがあります

1年の拘束時間

年間の総上限が定められており、月単位の延長と組み合わせて管理されます

具体的な時間数は、改善基準告示の本文やリーフレットに明記されています。求人票の労働時間や勤務表を読む際には、「この会社の勤務計画は、改善基準告示の枠内でどの程度のボリュームになっているか」を意識して見ると、客観的な比較がしやすくなります。

休息期間と連続運転時間のルール

拘束時間とセットで重要なのが、休息期間のルールです。休息期間とは、1日の勤務が終わってから次の勤務が始まるまでの、会社から拘束されない時間のことです。改善基準告示は、この休息期間に下限を設けており、連続した運転時間にも上限を設けています(※8)。

このルールがあることで、1日の働き方が極端に偏りにくくなり、連続運転による疲労の蓄積を抑える仕組みが働きます。求人を比較するときには、次の視点が役に立ちます。

  • 1日の拘束時間と休息期間の前提が、改善基準告示の範囲に収まっているか
  • 勤務終了から翌日の始業までの間隔がどの程度確保されるか
  • 1か月・1年の拘束時間が過度に長い前提になっていないか
  • 連続運転時間と休憩の取り方が現実的に運用できる設計になっているか

これらは、求人票と雇用条件の明示書面、面接時の説明などを突き合わせることで、ある程度までは確認できます。

まとめ

  • 2024年4月1日から適用されている改善基準告示は、トラック運転者の1日、1か月、1年の拘束時間の上限や、休息期間・連続運転時間の扱いを整理しています(※7)(※8)。
  • 告示自体に罰則はないとされていますが、労働基準監督署の是正指導や、関連法令違反に伴う行政処分等の対象になり得る位置づけです。
  • 求人を読むときは、この改善基準告示を「客観的な物差し」として活用できます。
  • 働き方が整えられる方向に制度が動いていることを知るだけでも、漠然とした不安はかなり軽くなるはずです。

コンビニ配送に向いている人・続けにくい人を見極める

ここまでの内容を踏まえると、コンビニ配送は「誰にでも等しく楽」でも、「誰にとってもきつい」でもないことが見えてきます。大切なのは、自分の特性と仕事の構造が噛み合うかどうかです。ここでは、向いている人・続けにくい人の特徴を、できるだけ中立的に整理します。

向いている人の特徴チェック

次のチェックに当てはまる項目が多いほど、コンビニ配送の働き方と相性がよい傾向があります。

  • 決まったルートを繰り返し走る仕事に、退屈さよりも安定感を感じやすい
  • 1人で運転し、1人で作業する時間が苦にならない
  • 納品時間に合わせて段取りを組むのが好き、または嫌ではない
  • 小型から中型のトラックで、細かい道にも入っていく運転に抵抗がない
  • 積み込みや荷下ろしなど、身体を使う作業をある程度受け入れられる
  • 早朝、日中、深夜など、特定の時間帯にシフトを固定して働くほうが、生活リズムを整えやすい

これらは厚生労働省の職業情報で示されるルート配送の業務特性とおおむね対応します(※4)。「合う・合わない」であって、「優劣」ではない点がポイントです。

続けにくさを感じやすい人の特徴

逆に、次のような項目に多く当てはまる場合は、コンビニ配送で負担を感じやすい可能性があります。

  • 毎日同じ業務の繰り返しが強いストレスになる
  • 長時間1人で行動することよりも、チームで動くほうが力を発揮できる
  • 荷物を運ぶ作業そのものに、継続的な抵抗感がある
  • 決まった時間に合わせて動くことに強い窮屈さを感じる
  • 生活リズムの固定や変動に、体調が大きく影響を受けやすい

これらも「その人の向き不向き」であり、性格や体質としての自然な違いです。合わないと感じる要素が多い場合は、同じドライバー職でも別の業態や、運転中心ではない仕事まで視野を広げる選択肢があります。

異業種・他ドライバー職からの転職で意識したいこと

異業種から転職する場合は、まず「運転と荷役を組み合わせた1日をどう過ごすか」のイメージを具体化することが大切です。運転が好きというだけでは足りず、荷役を含めた1日全体の疲労感が、自分の生活リズムと噛み合うかを想像する必要があります。

すでに別のドライバー職で働いている方が、コンビニ配送を検討する場合は、次の視点が役立ちます。

  • 現職との拘束時間と休息期間の比較
  • 走行距離と荷役作業量のバランスの違い
  • 便の区分による生活リズムの変化
  • 給与の決まり方(固定給、歩合、日給などの設計)

これらは、会社ごとに大きく変わる部分です。一般論だけで判断せず、応募候補の会社の条件に落とし込んで比較することが、後悔を減らす近道になります。判断に迷うときは、ドライバー職の転職に詳しい専門家に相談し、自分の条件に合う求人の傾向を知るのも現実的な手段です。

まとめ

  • コンビニ配送の向き不向きは、個人の特性と業務構造の噛み合いで決まります(※4)。
  • 向いている項目、続けにくい項目をチェックリストで可視化すると、感覚的な不安が具体的な判断材料に変わります。
  • 「誰でもできる」「誰にとっても楽」といった表現ではなく、自分の条件との相性で考えるのが安全です。
  • 自己分析と求人条件を両方そろえてから動くと、入社後のミスマッチを減らしやすくなります。

失敗しないコンビニ配送の求人選びと相談先

最後に、入社後のギャップを防ぐための求人チェックと、迷ったときの相談先について整理します。ここまでの内容を、応募アクションに結びつけるためのパートです。

求人票で必ず確認したいチェック項目

求人情報は、会社によって書き方も詳しさも大きく異なります。コンビニ配送を含むルート配送の求人を読むときは、次の5項目を最低限確認しておくと、比較がぶれにくくなります。

  • 拘束時間:1日、1か月の拘束時間の目安がどの程度か
  • 休息期間:勤務終了から次の始業までに確保される時間の目安
  • 荷役の有無と内容:積み込み、荷下ろし、台車作業、カゴ車の扱いなど
  • 便の区分:早朝、日中、夜間、深夜など、どの時間帯の勤務か
  • 給与形態:基本給と各種手当の内訳、残業代の扱い、深夜勤務の扱い

求人票の文面だけで分からない場合は、面接時や内定前の質問で、雇用条件の明示書面と突き合わせて確認するのが確実です。労働条件は入社前に書面などで明示するルールがあり、これを活用すれば「言った言わない」を防ぎやすくなります。

改善基準告示に照らした労働条件の読み解き方

ここで、先に触れた改善基準告示を「読み解きの物差し」として使います。求人票の勤務時間、休日、拘束条件を、改善基準告示の考え方と照らし合わせることで、客観的にチェックできます(※7)(※8)。

  • 1日の拘束時間が、改善基準告示の上限に近い前提で常態化していないか
  • 1か月、1年の拘束時間の前提が、上限に張りつく設計になっていないか
  • 休息期間の下限が、しっかり確保される勤務パターンになっているか
  • 連続運転時間と休憩のルールが、無理のない運用になっているか

これらを踏まえて、「制度上は可能でも、常態化すると負担が大きい」設計になっていないかを見ます。会社によって運用の余裕度は大きく異なるため、同じ「コンビニ配送」でも、働き方の実感は変わり得ます。

ドライバー職の転職相談先の選び方

求人票だけで判断しきれないときは、ドライバー職の事情に詳しい相談先を活用するのが現実的です。選び方のポイントは次のとおりです。

  • ドライバー職や運送業界の仕事に、具体的な知見があるかどうか
  • 求人紹介だけでなく、選考のアドバイスや面接設定までサポートしてくれるか
  • 応募前に、気になる労働条件を一緒に整理してくれるか
  • 求人情報を押しつけず、合わない求人は合わないと伝えてくれるか

こうした条件を満たす相談先の一つが、『GOジョブ』です。『GOジョブ』は、ドライバー職に知見のあるキャリアアドバイザーが、求人紹介、選考アドバイス、面接設定などを行う転職支援サービスです。運営元は、タクシーアプリ『GO』を提供するGO株式会社グループのGOジョブ株式会社で、ドライバー職の領域に軸足を置いてサービスを展開しています。

コンビニ配送を含めたドライバー職を検討している方にとって、自分の条件を整理し、求人の拘束時間や荷役条件、便の区分などを一緒に確認してもらえる相談先があるのは、判断の助けになるはずです。必ず応募や転職をする必要はなく、情報整理のために使うという使い方も十分に意味があります。

まとめ

  • 求人票は、拘束時間、休息期間、荷役の有無、便の区分、給与形態の5項目を軸にチェックしましょう。
  • 改善基準告示を「物差し」として使うと、条件の読み解きが客観的になります(※7)(※8)。
  • 判断に迷ったら、ドライバー職の知見があるキャリアアドバイザーへの相談を、選択肢の一つとして持っておくと安心です。

コンビニ配送の離職率は、公的データだけでは「高すぎる」とは言い切れません。大切なのは、数値と構造を踏まえて、自分に合う求人を丁寧に選ぶことです。情報整理の段階から相談したい方は、『GOジョブ』のようなドライバー職に知見のあるキャリアアドバイザーが支援するサービスの活用を検討してみてください。

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参考情報

※1 出典:厚生労働省 令和5年雇用動向調査結果の概要 リンク:一次情報ページ 該当箇所:産業別入職率・離職率の章 ※2 出典:厚生労働省 令和5年雇用動向調査 結果の概要 本文PDF リンク:一次情報ページ 該当箇所:産業別入職率・離職率の表 ※3 出典:厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者) リンク:一次情報ページ 該当箇所:産業別3年以内離職率の別紙 ※4 出典:厚生労働省 job tag ルート配送ドライバー 職業詳細 リンク:一次情報ページ 該当箇所:職業詳細ページ ※5 出典:厚生労働省 統計からみるトラック運転者の仕事 リンク:一次情報ページ 該当箇所:労働時間・賃金・有効求人倍率 ※6 出典:国土交通省 トラック運送業の現況について リンク:一次情報ページ 該当箇所:トラック運送業の現況 ※7 出典:厚生労働省 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示) リンク:一次情報ページ 該当箇所:告示本文・リーフレット ※8 出典:厚生労働省 自動車運転者の長時間労働改善ポータル トラック運転者の改善基準告示 リンク:一次情報ページ 該当箇所:トラック運転者の拘束時間・休息期間の解説