大型トラックの給料を公的データで整理|年収・労働時間・残業上限

最終更新日:2026年04月02日

大型トラック 給料

大型トラックの給料は「年収◯◯万円」と一言で比べると失敗しがちです。求人サイトやSNSで見かける金額が、基本給なのか残業代込みなのか、拘束時間はどれくらいなのかなどを確認しないと、入社後に「思っていた条件と違う」となりかねません。

この記事では、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)と賃金構造基本統計調査の定義を使って給料の相場を整理し、2024年4月から適用されている時間外労働の上限(年960時間)や改善基準告示のルールも踏まえて、求人票で見るべきポイントを順番に解説します。前半はデータと制度の整理、後半はチェックリストと質問テンプレートによる比較方法、最後に相談先として『GOジョブ』を紹介します。

大型トラック運転手の給料相場を公的統計でつかむ

大型トラック運転手の給料相場を調べるとき、最初に確認したいのが厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)です。job tagでは、賃金構造基本統計調査をもとに加工された「トラックドライバー」の賃金(年収)や労働時間、時間当たり賃金などの全国目安が掲載されています(※1)。

まずはこの公的統計のデータを確認し、数字を見るうえでの注意点と月給感をつかむための補助データを順に整理します。

大型トラックの給料相場:job tagの賃金(年収)を確認する

job tagの「トラックドライバー」のページには、職業別名として大型トラック運転手等が含まれています(※1)。そのため、このページのデータは大型トラックだけでなく、中型や小型のドライバーも含む「トラックドライバー全体」の統計です。

job tagの統計データ欄には、令和6年賃金構造基本統計調査の加工データとして、以下のような項目が掲載されています(※1)。

項目

内容

賃金(年収)

トラックドライバー全体の年収目安

労働時間

月間の所定内実労働時間数と超過実労働時間数

賃金(1時間当たり)

一般労働者・短時間労働者別の時間当たり賃金

求人賃金(月額)

ハローワーク求人をもとにした月額賃金の目安

年収・労働時間・時間当たり賃金・求人賃金(月額)の4つを組み合わせて見ると、「年収の数字だけで判断しない」ための比較の土台が作れます。

大型トラックの給料データの注意点:職業分類対応の限界

job tagの統計データ欄には「統計データは必ずしも当該職業のみを表すものではない」という趣旨の注意書きがあります(※2)。これは、賃金構造基本統計調査の職業分類とjob tagの職業分類が完全に一致しないためです。

具体的にいえば、「トラックドライバー」として集計されたデータには、大型以外の車種や、地場・中距離・長距離といった異なる運行形態のドライバーが混在している可能性があります。したがって、job tagの数字は「トラックドライバー全体の平均的な水準」として受け止め、大型トラック運転手だけの正確な値ではない点を理解しておくことが大切です(※2)。

この注意点を知らずに「job tagの年収=大型トラックの年収」と思い込むと、比較の前提がずれてしまいます。あくまで目安として活用し、求人ごとの条件で詳しく見ていくのが正しい使い方です。

大型トラックの給料を月給感で見る補助線:求人賃金(月額)

年収データだけでは月々の収入感覚がつかみにくいため、job tagでは求人賃金(月額)も掲載されています(※1)。これはハローワークの求人情報をもとにした数値で、実際に求人として出ている月額賃金の目安になります。

ただし、求人賃金(月額)は「掲載時の条件」であり、残業代や各種手当の含み方は求人ごとに異なります。この点は後半のチェックリストで詳しく整理しますが、まずは「年収と月額、両方の数字を確認しておく」ことが比較の第一歩です。

このセクションのまとめ

job tagの公的統計で、トラックドライバー全体の年収・労働時間・時間当たり賃金・求人賃金(月額)の目安を確認できます。ただし、大型トラック運転手だけの値ではない可能性がある点には注意が必要です。次のセクションでは、これらの数字がどのような定義で算出されているかを整理します。

大型トラックの給料の見方をそろえる:賃金の定義と内訳

給料の相場を見るとき、数字の定義を知らないまま比較するとミスマッチにつながります。結論から言うと、賃金構造基本統計調査でいう「賃金」とは所定内給与額の平均を指し、残業代にあたる超過労働給与額は含まれていません(※3)。ここでは、この定義と内訳を整理して、求人比較に使える「共通のものさし」を作ります。

大型トラックの給料で混同しがち:賃金と所定内給与額

賃金構造基本統計調査の用語定義(令和6年調査概況)によると、この調査における「賃金」は「きまって支給する現金給与額のうち、超過労働給与額を差し引いた額」、つまり所定内給与額の平均です(※3)。

わかりやすく言えば、毎月の給与明細のうち「基本給+各種手当(通勤手当、家族手当、職務手当など)」から、時間外・深夜・休日の割増賃金を差し引いた部分です。ボーナス(賞与)も含まれていません。

「年収◯◯万円」と聞くと、残業代やボーナスも含めた総額をイメージしがちですが、統計上の「賃金」はそれとは異なります。この違いを知っておかないと、求人票やほかの情報と比較するときにズレが生じます。

以下の用語定義表で、主な用語の関係を整理しておきます(※3)。

用語

定義の概要

きまって支給する現金給与額

毎月きまって支払われる給与の合計

所定内給与額

きまって支給する現金給与額から超過労働給与額を差し引いた額

超過労働給与額

時間外勤務手当、深夜勤務手当、休日出勤手当、宿日直手当など

賃金(調査上)

所定内給与額の平均(=超過労働給与額・賞与を含まない)

大型トラックの給料の"上乗せ"部分:超過労働給与額とは

超過労働給与額とは、所定の労働日・労働時間を超えて働いたことに対して支払われる給与のことです(※3)。具体的には、時間外勤務手当、深夜勤務手当、休日出勤手当、宿日直手当などが該当します。

トラックドライバーの場合、長距離運行や深夜配送が多い運行形態では超過労働給与額が大きくなりやすく、年収に占める割合も大きくなります。逆に言えば、超過労働給与額が多い=所定内給与額は相対的に低い可能性もあるということです。

この構造を理解しておくと、「年収が高い=基本給が高い」とは限らないことがわかります。求人を見るときは「所定内の部分でいくら保証されているのか」を意識することが重要です。

大型トラックの給料を時給換算で見る注意点:含まれる範囲の違い

job tagに掲載されている「賃金(1時間当たり)」は、一般労働者と短時間労働者で算出方法に違いがあります(※1)。一般労働者の場合は所定内給与額を所定内実労働時間数で割った値が基本となりますが、短時間労働者の場合は1時間当たり所定内給与額がそのまま掲載されている場合があります(※1)。

時給換算で比較するときは、「何を分子にして、何を分母にしているか」を確認することが大切です。とくに、ここでの時給は税金や社会保険料を差し引く前の金額ですので、実際の手取りとは異なる点にも注意してください。

このセクションのまとめ

賃金構造基本統計調査の「賃金」は所定内給与額の平均であり、残業代(超過労働給与額)やボーナスは含まれていません。年収だけでなく「所定内」と「超過労働」を分けて見ることで、給料の実態をより正確に把握できます。次のセクションでは、この超過労働(残業)にかかわる制度上の上限を確認します。

大型トラックの給料と残業代:時間外労働の上限規制(2024年4月〜)

大型トラックの給料を考えるうえで避けて通れないのが、2024年4月から自動車運転の業務にも適用された時間外労働の上限規制です。結論として、特別条項付き36協定を結んだ場合でも、時間外労働の上限は年960時間とされています(※4)。

これまで「残業を増やして稼ぐ」という前提で成り立っていた働き方に、制度上の上限が設けられたことになります。ここでは、原則と特例の違い、割増賃金の仕組み、そして残業前提の求人をどう読むかを整理します。

大型トラックの給料と残業:時間外労働上限の原則と特例

まず、一般的な労働者に適用される時間外労働の原則から確認します。厚生労働省のFAQによると、時間外労働の限度基準は原則として月45時間・年360時間です(※5)。ただし、36協定の特別条項を結べば、この限度を超えることが認められています。

一方、自動車運転の業務(トラックドライバーを含む)には、2024年4月から以下の上限規制が適用されています(※4)。

区分

時間外労働の上限

原則(すべての業種)

月45時間・年360時間

自動車運転の業務(特別条項付き36協定)

年960時間

ドライバーの場合、特別条項を活用しても年間960時間が上限です(※4)。年960時間を12か月で単純に割ると月あたり約80時間ですが、実際には繁忙期と閑散期で偏りがあるため、月ごとの時間数は事業所によって異なります。

なお、この上限は「時間外労働」の時間数に関するものであり、休日労働のカウント方法は36協定の内容によります。求人を比較するときは「時間外労働と休日労働がそれぞれどう扱われているか」を確認することが大切です。

大型トラックの給料に直結する割増賃金:時間外・深夜・法定休日

残業代の金額は、割増賃金率によって決まります。労働基準法第37条に基づき、以下の最低基準が定められています(※6)。

種類

割増率(最低基準)

時間外労働

25%以上

深夜労働(22時〜5時)

25%以上

法定休日労働

35%以上

たとえば、時間外労働かつ深夜帯(22時〜5時)に該当する勤務であれば、25%+25%=50%以上の割増が必要になります(※6)。トラックドライバーは深夜帯の運行が多い職種のため、深夜割増の有無や率が月の手取りに大きく影響します。

求人票を確認するときは、「割増賃金がどの率で計算されているか」「固定残業代(みなし残業)に含まれている時間数と金額はいくらか」の2点を意識すると、残業代の実態が見えやすくなります。

大型トラックの給料比較で大事なこと:残業前提の求人の読み方

年960時間という上限が設けられた以上、「とにかく残業を増やして稼ぐ」という考え方には制度上の限界があります。もちろん、年960時間はあくまで上限であり、実際の残業時間は事業所ごとの36協定や業務量によって異なります。

しかし、求人票に「月収40万円以上可能」「高収入」と書かれていて、その金額に「固定残業代◯時間分を含む」とあれば、所定内の基本給はその分低いことになります。固定残業代の時間数が多い求人は、日常的にその時間分の残業が前提になっている可能性も考えられます。

ここで意識したいのは、次の2点です。

  • 残業で稼げる金額には制度上の天井がある
  • その天井を踏まえたうえで「所定内でいくら保証されるか」を比較の軸にする

この視点があるだけで、求人の見え方が変わってきます。「年収が高い求人」と「所定内給与が高い求人」は必ずしも同じではないことを、頭に入れておいてください。

このセクションのまとめ

2024年4月から、自動車運転の業務の時間外労働上限は年960時間です。割増賃金は時間外・深夜が25%以上、法定休日が35%以上が最低基準となっています。残業で稼げる金額には制度上の上限があるため、所定内給与と超過労働給与を分けて比較することが重要です。次のセクションでは、もう一つの大事な制度である改善基準告示を確認します。

大型トラックの給料と拘束時間:改善基準告示(2024年4月〜)で働き方を確認する

時間外労働の上限規制とあわせて把握しておきたいのが、改善基準告示(自動車運転者の労働時間等の改善のための基準)です。この告示は令和4年(2022年)12月23日に改正され、令和6年(2024年)4月1日から適用されています(※7)。

改善基準告示は、拘束時間・休息期間・運転時間・連続運転時間といった、ドライバーの働き方に直結するルールを定めたものです(※8)。給料の額面だけでなく、「その給料を得るためにどれだけ拘束されるか」を判断するうえで欠かせない基準です。

大型トラックの給料と拘束時間:改善基準告示はいつから適用?

改善基準告示の改正は令和4年12月23日に公布され、令和6年4月1日から適用されています(※7)。2024年4月以降は、この新しい基準が現行のルールです。

改善基準告示は法律そのものではなく、厚生労働大臣が定める告示(行政の基準)にあたります(※8)。しかし、労働基準監督署の監督・指導の基準として機能するため、事業者にとっては実質的に守るべきルールです。求人を出している会社がこの基準を意識した運用をしているかどうかは、働き方を左右する重要なポイントになります。

大型トラックの給料の前提条件:拘束時間(年・月・日)の基準

改善基準告示では、トラック運転者の拘束時間について年間・月間・1日あたりの基準が示されています(※9)。

ここでいう拘束時間とは、始業時刻から終業時刻までの時間で、労働時間と休憩時間(仮眠時間を含む)の合計です(※8)。運転していない待機時間や荷待ち時間も拘束時間に含まれます。

以下は、改善基準告示に基づく主要な基準の概要です(※9)。

項目

基準の概要

1年の拘束時間

原則3,300時間以内

1か月の拘束時間

原則284時間以内

1日の拘束時間

13時間以内を基本とし、宿泊を伴う場合等の上限は16時間

1日の休息期間

継続11時間以上を基本とし、下限は継続9時間

※上記は原則値の概要です。労使協定による例外や、宿泊を伴う長距離運行、フェリー乗船時間の扱いなど、詳細な条件は告示本文をご確認ください(※9)。

この表を見るとわかるように、拘束時間の上限が定められている以上、「長時間拘束で手当を増やす」という稼ぎ方にも限度があります。給料の額面と拘束時間をセットで見ることが、自分に合った働き方を判断するカギになります。

大型トラックの給料と休息期間:継続11時間が基本、9時間が下限

休息期間とは、勤務と次の勤務の間にある自由な時間のことです(※8)。改善基準告示では、休息期間は継続11時間以上を基本とし、下限は継続9時間とされています(※9)。

休息期間は、体を休め、家庭の時間を確保するための重要な時間です。求人を比較するとき、給料の額面だけでなく「拘束時間に対して休息がどれだけ確保されるか」を見ることで、健康面や家庭との両立を含めた判断ができます。

たとえば、1日の拘束時間が16時間に近い日が続き、休息が下限の9時間付近で常態化しているような職場では、身体的な負担が大きくなりやすいです。給料が高くても、心身の健康を損なえば長く続けることが難しくなるため、休息期間の実態は必ず確認しておきたいポイントです。

大型トラックの給料と運転時間:2日平均・2週平均・連続運転の基準

改善基準告示では、運転時間についても以下の基準が設けられています(※9)。

項目

基準の概要

2日(始業時刻から48時間)を平均した1日の運転時間

9時間以内

2週間を平均した1週間の運転時間

44時間以内

連続運転時間

4時間以内(運転の中断は1回おおむね10分以上、合計30分以上)

※詳細な条件(SA・PA等での休憩の取り方、分割の要件など)は告示本文を確認してください(※9)。

連続運転時間の制限は安全運行に直結するルールであり、同時に「運転時間を際限なく増やして稼ぐ」ことへの制約にもなります。

ここまで見てきた時間外上限(年960時間)と改善基準告示の基準をまとめると、大型トラックの給料に関わる「稼ぎ方の制約条件」は以下のように整理できます。

制度

主なルール

給料への影響

時間外労働の上限規制(※4)

年960時間(特別条項付き)

残業代の年間上限の目安ができる

改善基準告示・拘束時間(※9)

年3,300時間以内(原則)、1日13時間基本

拘束を増やして稼ぐことに限度がある

改善基準告示・休息期間(※9)

継続11時間以上(基本)、9時間(下限)

短い休息の常態化は健康リスクに直結

改善基準告示・運転時間(※9)

2日平均9時間以内、連続4時間以内

運転で稼ぐ時間にも制限がある

このセクションのまとめ

改善基準告示は2024年4月から新基準が適用されており、拘束時間(年3,300時間以内が原則)、休息期間(継続11時間以上が基本)、運転時間(2日平均9時間以内)、連続運転時間(4時間以内)などの基準が定められています。求人を見るときは、給料だけでなく拘束時間と休息の実態もあわせて確認しましょう。次のセクションでは、ここまでの情報を使って求人を比較するためのチェックリストを作ります。

大型トラックの給料を求人で比較する:公的定義で作るチェックリスト

ここまでで、公的統計の相場、賃金の定義、時間外上限、改善基準告示の基準を整理してきました。このセクションでは、これらの知識を「求人を比較するためのチェックリスト」に落とし込みます。

ポイントは、所定内(固定部分)と超過労働(割増部分)を分けて確認し、年960時間の上限と改善基準告示の基準を「質問テンプレート」にすることです。この仕組みがあれば、求人の見誤りを減らせます。

大型トラックの給料比較の第一歩:所定内と超過労働を分ける

求人票を比較するとき、最初にやるべきことは「所定内給与に相当する部分」と「超過労働給与に相当する部分」を切り分けることです。以下の項目を確認してみてください。

  • 基本給の額:月給の表示が基本給なのか、各種手当込みの金額なのかを確認する
  • 固定残業代(みなし残業)の有無:含まれている場合、何時間分でいくらかを確認する
  • 固定残業代を差し引いた基本給相当額:これが所定内の保証額に近い金額になる
  • 賞与(ボーナス)の有無と実績:年◯回・◯か月分と書かれている場合、直近の支給実績も確認する

この切り分けをするだけでも、「見た目の月給は高いが所定内は低い求人」と「所定内は中程度だが残業が少なく手取りバランスが良い求人」の違いが見えてきます。

大型トラックの給料に効く割増:深夜(22時〜5時)・法定休日の確認

割増賃金は、トラックドライバーの手取りに直結する要素です。とくに大型トラックは深夜帯の運行や休日出勤が発生しやすい職種のため、以下の点を求人ごとに確認しましょう。

  • 時間外労働の割増率:法定の最低基準は25%以上。会社によっては上乗せしている場合もある(※6)
  • 深夜労働の割増率:22時〜5時の勤務に対して25%以上の割増が適用されるか(※6)
  • 法定休日労働の割増率:35%以上が最低基準(※6)
  • 割増賃金の計算基礎:基本給のみで計算するのか、手当を含めて計算するのかで金額が変わる

とくに注意したいのは、割増賃金の計算基礎に含めない手当がある場合です。家族手当や通勤手当など、一定の要件を満たす手当は割増賃金の計算基礎から除外できるとされています(※6)。求人票だけでは判断しにくいこともあるため、面接時に確認することをおすすめします。

大型トラックの給料が高く見える求人ほど確認:年960時間上限と拘束・休息

月収が高く見える求人ほど、「どれだけの残業・拘束が前提になっているか」を確認する必要があります。以下のチェックリストで比較してみてください。

求人比較チェックリスト

チェック項目

確認する内容

根拠となる制度

固定残業代の有無と時間数

月◯時間分・◯円を含むか

賃金定義(※3)

想定される月間時間外労働

年960時間÷12≒月80時間が上限の目安

上限規制(※4)

1日の拘束時間

13時間以内が基本、上限16時間

改善基準告示(※9)

1日の休息期間

継続11時間以上が基本、下限9時間

改善基準告示(※9)

1か月の拘束時間

原則284時間以内

改善基準告示(※9)

連続運転時間

4時間以内

改善基準告示(※9)

深夜運行の頻度

週◯回、月◯回など

割増率(※6)

法定休日出勤の頻度

月◯回など

割増率(※6)

このチェックリストを使えば、複数の求人を「同じ物差し」で並べて比較できます。給料の額面だけでなく、「その額面を得るための拘束・労働条件」もあわせて見ることが、入社後のミスマッチを防ぐカギです。

また、複数の求人を同じフォーマットで比較したい場合は、以下のような求人比較シートを作ると便利です。

求人比較シート(記入例)

比較項目

求人A

求人B

求人C

月給(総額表示)

うち基本給

うち固定残業代(◯時間分)

想定月間時間外労働

深夜運行の頻度

1日の拘束時間(平均)

休息期間(平均)

賞与(直近実績)

同じ列に並べることで、「求人Aは月給が高いが固定残業代が多く拘束も長い」「求人Bは月給は中程度だが所定内の割合が高い」といった比較がしやすくなります。

大型トラックの給料で後悔しないために:面接で聞く質問テンプレート

求人票だけでは読み取れない情報を、面接の場で確認することも大切です。以下は、ここまで整理した制度と定義をもとにした質問テンプレートです。

面接で聞く質問テンプレート

  • 「月給◯万円の内訳を教えてください。基本給はいくらで、固定残業代は何時間分・いくら含まれていますか?」
  • 「直近1年間の月平均の時間外労働は何時間ですか?年間の合計時間数は年960時間の上限に対してどの程度ですか?」
  • 「1日の拘束時間は平均でどのくらいですか?13時間を超える日は月に何回程度ありますか?」
  • 「勤務終了から翌日の始業まで、休息時間はどのくらい確保されていますか?9時間を下回ることはありますか?」
  • 「深夜帯(22時〜5時)の運行は週に何回程度ですか?深夜割増はどの割増率で計算されていますか?」
  • 「法定休日に出勤するケースは月にどの程度ありますか?」
  • 「割増賃金の計算基礎には、どの手当が含まれていますか?」
  • 「賞与の直近の支給実績(年◯回・◯か月分)を教えてください」

面接ですべてを一度に聞くのは難しいかもしれません。優先して確認したいのは、給料の内訳(基本給と固定残業代の切り分け)、時間外労働の実態(月平均と年間)、拘束時間と休息期間の3点です。この3つを押さえるだけでも、入社後のギャップを大きく減らせます。

このセクションのまとめ

求人比較は「所定内と超過労働の切り分け」「年960時間上限との整合性」「改善基準告示の拘束・休息基準との突き合わせ」の3つが軸です。チェックリスト・比較シート・質問テンプレートを使えば、給料の額面だけでなく働き方も含めた比較が可能になります。ただ、制度やルールが複雑なため、一人ですべてを比較・判断するのが不安な方もいるかもしれません。次のセクションでは、第三者に相談するという選択肢を紹介します。

大型トラックの給料で後悔しない転職:『GOジョブ』の相談で条件を整理する

ここまでの記事で、公的統計で相場をつかみ、賃金の定義と制度(時間外上限・改善基準告示)を整理し、求人比較のチェックリストと質問テンプレートを作ってきました。この「比較の物差し」を持ったうえで第三者に相談すると、求人のミスマッチをさらに減らしやすくなります。

大型トラックの給料の希望条件を固める:比較表を持って相談する

転職で後悔しないためには、自分の中で「譲れない条件」と「妥協できる条件」を整理しておくことが大切です。この記事のチェックリストを活用すると、たとえば以下のように希望条件を言語化できます。

  • 所定内の月給で最低◯万円はほしい
  • 月の時間外労働は◯時間以内にしたい
  • 1日の拘束時間は◯時間以内が理想
  • 休息期間は◯時間以上確保したい
  • 深夜運行は週◯回までにしたい

こうした条件を整理してからキャリアアドバイザーに相談すると、「希望に合う求人」と「条件を調整したほうがいい部分」を具体的にすり合わせることができます。漠然と「給料が高い求人を探したい」と相談するよりも、お互いの認識がそろいやすくなります。

大型トラックの給料と働き方の両立:『GOジョブ』でできること

『GOジョブ』は、GO株式会社グループのGOジョブ株式会社が運営する転職支援サービスです。ドライバー職の知識があるキャリアアドバイザーが、求人紹介・選考アドバイス・面接設定を行っています。

たとえば、この記事で作ったチェックリストや質問テンプレートをもとに「拘束時間と休息のバランスが良い求人を探したい」「固定残業代の内訳を確認してから応募したい」といった具体的な相談をすることで、制度やルールの理解を踏まえた求人選びがしやすくなります。

相談したからといって、すぐに転職しなければならないわけではありません。まずは自分の希望条件を整理するための相談相手として活用してみるのも一つの方法です。

大型トラックの給料についてのまとめ:次に取る行動

この記事では、大型トラックの給料を以下の流れで整理してきました。

  1. 公的統計で相場をつかむ:job tagの賃金(年収)、労働時間、時間当たり賃金、求人賃金(月額)を確認する(※1)。ただし大型トラック運転手だけの値ではない可能性に注意(※2)。
  2. 賃金の定義を理解する:統計上の「賃金」は所定内給与額の平均で、超過労働給与額やボーナスは含まれない(※3)。
  3. 時間外上限を把握する:2024年4月から、自動車運転の業務の時間外上限は年960時間(※4)。割増率は時間外・深夜25%以上、法定休日35%以上が最低基準(※6)。
  4. 改善基準告示で拘束・休息を確認する:拘束時間(年3,300時間以内が原則)、休息期間(継続11時間以上が基本)などの基準が2024年4月から適用されている(※7)(※9)。
  5. チェックリストで求人を比較する:所定内と超過労働を分け、上限規制と改善基準告示の基準で求人を同じ物差しで評価する。
  6. 第三者に相談する:チェックリストと質問テンプレートを持ってキャリアアドバイザーに相談し、ミスマッチを減らす。

大型トラックの給料は、年収の額面だけでは比較できません。賃金の定義、制度上の上限、拘束と休息のバランスを含めて初めて「自分に合った求人かどうか」を判断できるようになります。

まずは、この記事で紹介したチェックリストや質問テンプレートを使って、気になる求人を整理してみてください。そのうえで「一人では判断が難しい」「プロに相談しながら条件を固めたい」と感じたら、『GOジョブ』のキャリアアドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか。

GOジョブ

参考情報

※1 出典:職業情報提供サイト(job tag)「トラックドライバー」 URL:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/477 該当箇所:統計データ:賃金(年収)/労働時間/賃金(1時間当たり) ※2 出典:job tagの注意書き(統計データは必ずしも当該職業のみを表さない) URL:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail?occupationId=477 該当箇所:統計データ欄の注記 ※3 出典:令和6年賃金構造基本統計調査 概況(用語定義) URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2024/dl/14.pdf 該当箇所:主な用語の定義(賃金・所定内給与額等) ※4 出典:厚生労働省:建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制 URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/topics/01.html 該当箇所:自動車運転の業務:年960時間等の特例 ※5 出典:厚生労働省FAQ:法定労働時間と割増賃金 URL:https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_kijyungyosei07.html 該当箇所:時間外労働の限度(45h/月・360h/年)と割増賃金(25%以上) ※6 出典:(都道府県労働局)時間外、休日及び深夜の割増賃金(第37条) URL:https://jsite.mhlw.go.jp/tochigi-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/roudoukijun_keiyaku/roukijou/roukihou_point/kijunhou_kaisetsu/article37.html 該当箇所:割増率(時間外・深夜25%以上、法定休日35%以上)等 ※7 出典:厚生労働省:改善基準告示(改正日・適用日) URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/roudoujouken05/index.html 該当箇所:冒頭説明 ※8 出典:(PDF)労働時間等の改善基準のポイント(トラック運転者) URL:https://www.mhlw.go.jp/content/2023_Pamphlet_T.pdf 該当箇所:冒頭~目次:改善基準告示の位置づけ、条文対応(第4条等) ※9 出典:(PDF)トラック運転者の改善基準告示が改正されています!(一覧) URL:https://www.mhlw.go.jp/content/001492702.pdf 該当箇所:拘束時間・休息期間・連続運転時間等の一覧