運送会社の面接で落ちる人の共通点|安全・労務・免許から逆算する合格準備ガイド

最終更新日:2026年04月08日

運送会社 面接 落ちる人

「面接に落ちたけれど、理由がわからない」「運送会社の面接では何を見られるのだろう」のような不安を抱えている方は少なくありません。

運送業界、とくにドライバー職の面接は、一般的な転職面接とは評価の軸が異なります。安全に荷物を届けられるか、労務ルールを理解しているか、必要な免許を持っているか。こうした業界固有の基準が、合否に大きく影響します。

この記事では、厚生労働省の改善基準告示や時間外労働の上限規制、国土交通省の指導監督マニュアルといった公的な一次情報をもとに、「面接で落ちる人」の共通点を整理します。そのうえで、セルフチェックリスト・逆質問リスト・企業の見極めポイントまで、次の面接で使える具体的な準備方法をお伝えします。

不安を煽るのではなく、「何を基準に準備すればいいか」を明確にすることがこの記事の目的です。読み終わるころには、面接で話すべきこと・聞くべきことが整理できているはずです。

運送会社の面接で「落ちる人」に共通する3つの評価軸

結論からお伝えすると、運送会社の面接では「安全」「労務」「免許」の3つの観点で候補者が評価されています。一般的な転職面接でよくある「志望動機の熱意」や「コミュニケーション力」だけではカバーできない領域があるのです。

なぜこの3つなのか

運送会社にとって最大のリスクは、事故と法令違反です。ドライバーが安全運行を理解していなければ事故につながりますし、労務ルールを知らなければ行政処分の対象になりかねません。また、そもそも必要な免許がなければ業務自体ができません。

つまり面接官は、「この人を採用して安全に走らせられるか」「法令を守って働いてもらえるか」「免許要件を満たしているか」を確認しています。

3つの評価軸の全体像

評価軸

面接で見られるポイント

根拠となるルール

安全

点呼の理解、酒気帯びへの認識、日常点検の知識、適性診断の受診歴

指導監督マニュアル(国土交通省)(※1)

労務

拘束時間・休息期間の理解、時間外労働の上限認識、長時間労働への考え方

改善基準告示(※2)、時間外労働の上限規制(※3)

免許

応募車両に対応する免許区分の保有、受験資格の充足

免許区分(警察庁)(※4)

この3つのうち、どれかひとつでも明らかに不足していると判断されれば、不合格になる可能性が高まります。逆に言えば、この3つを軸にして準備すれば、面接での受け答えが格段に具体的になります。

このセクションのまとめ

運送会社の面接で落ちる人は、「安全・労務・免許」のいずれかで評価基準を満たせていないことが多いです。まずはこの3軸を理解し、自分がどこに弱点を持っているかを把握することが対策の第一歩になります。

【安全】点呼・酒気帯び・日常点検・適性診断を面接で話せるようにする

安全に関する評価は、運送会社の面接で最も重視されるポイントのひとつです。ドライバーの安全意識が不足していると、事故リスクだけでなく会社全体の行政処分につながるおそれがあるためです。

点呼で確認される事項を知っておく

国土交通省の指導監督マニュアル(トラック本編)によると、点呼では以下の事項が確認されます(※1)。

点呼で確認される事項

内容の概要

面接での話し方(例)

酒気帯びの有無

アルコール検知器による確認

「アルコールチェックの重要性は理解しています。前日の飲酒にも気をつけています」

疾病・疲労・睡眠不足の有無

体調や睡眠状況の申告

「体調管理を大切にしており、睡眠時間は○時間確保するようにしています」

日常点検の実施状況

車両の始業前点検の報告

「日常点検は安全運行の基本だと考えています」

運行の安全確保に必要な指示

経路・天候・注意事項の確認

「運行前の指示確認を怠らないようにしたいと思います」

なぜ「酒気帯び」は特に重要なのか

酒気帯び運転は、ドライバー個人の問題にとどまりません。運送会社にとっては重大な法令違反であり、事業停止などの行政処分につながる可能性があります。そのため面接では、飲酒習慣や前日の飲酒管理について確認されることがあります。

ここで「お酒は飲みますが大丈夫です」のような曖昧な回答をすると、面接官に不安を与えかねません。具体的にどのような管理をしているかを話せるようにしておきましょう。

適性診断について

指導監督マニュアルでは、運転者適性診断の活用についても触れられています(※1)。適性診断とは、運転に関する自分の特性(注意力・判断力・反応速度など)を客観的に把握するためのものです。

初任ドライバーや事故惹起者には受診が求められるケースがあり、面接で「適性診断を受けたことはありますか?」と聞かれる可能性があります。受診経験がある場合は素直に伝え、まだの場合は「入社後に受診する意欲がある」旨を示すとよいでしょう。

面接で安全意識をアピールするポイント

安全に関する回答では、以下の点を意識してみてください。

  • 具体的なエピソードや習慣を話す(「体調管理のために○○しています」など)
  • 曖昧な表現を避ける(「たぶん大丈夫」「気をつけます」だけでは弱い)
  • 会社の安全管理体制に協力する姿勢を見せる(「御社の点呼や安全教育にしっかり従います」)

このセクションのまとめ

点呼・酒気帯び確認・日常点検・適性診断は、運送会社の安全運行の根幹です。面接では、これらの用語や目的を理解したうえで、自分の体調管理や安全意識を具体的に話せるかどうかが問われます。知識がゼロの状態で面接に臨むと、「安全意識が低い」と判断されかねません。

【労務】時間外労働の上限規制と改善基準告示の数値を理解する

ドライバー職の面接で意外と差がつくのが、労務ルールの理解度です。2024年4月から自動車運転の業務にも時間外労働の上限規制が適用され、改善基準告示も改正されています。この変化を把握しているかどうかで、面接官の印象は大きく変わります。

時間外労働の上限規制。一般の業種とどう違うのか

厚生労働省の公表情報によると、自動車運転の業務に対する時間外労働の上限は年960時間です(※3)。一般の業種との違いを表にまとめます。

項目

一般の業種

自動車運転の業務

時間外労働の上限(原則)

月45時間・年360時間

年960時間(※3)

上限規制の適用開始

2019年4月(大企業)/2020年4月(中小企業)

2024年4月(※3)

改善基準告示の遵守

対象外

別途遵守が必要(※2)

ここで重要なのは、「一般の業種よりも上限が高い=長時間労働が許されている」という誤解をしないことです。年960時間はあくまで上限であり、改善基準告示による拘束時間や休息期間のルールも併せて守る必要があります(※2)(※3)。

面接で「ドライバーは長時間働くのが当たり前ですよね」といった発言をしてしまうと、法令理解が不足していると見なされる可能性があります。

改善基準告示の数値を押さえる

改善基準告示は、2022年12月23日に改正され、2024年4月1日から適用されています(※2)。トラック運転者の改善基準告示ポータルサイトに掲載されている主な数値は以下のとおりです(※5)。

改善基準告示 主要数値表(トラック運転者)

項目

2024年3月31日まで(旧基準)

2024年4月1日以降(新基準)

1年の拘束時間

3,516時間

原則3,300時間(※5)

1か月の拘束時間

原則293時間

原則284時間(※5)

1日の休息期間

継続8時間以上

継続11時間以上を基本とし、9時間を下回らない(※5)

1日の拘束時間

原則13時間以内(最大16時間)

原則13時間以内(最大15時間。14時間超は週2回までが目安〔努力義務〕)(※5)

連続運転時間

4時間以内

原則4時間以内(※5)

運転時間(2日平均)

1日あたり9時間以内

1日あたり9時間以内(※5)

運転時間(2週平均)

1週あたり44時間以内

1週あたり44時間以内(※5)

※上記は主要な数値の抜粋です。例外条件や特例がありますので、詳細は厚生労働省の改善基準告示ポータルサイトでご確認ください。

なぜ面接でこの知識が役立つのか

改善基準告示の数値を知っていると、面接で以下のような受け答えが可能になります。

  • 「拘束時間が原則284時間以内と伺っていますが、御社ではどのように管理されていますか?」
  • 「休息期間は11時間以上が基本と理解していますが、実態はいかがでしょうか?」

このような質問ができる応募者は、面接官から「ルールを理解している人」として評価されやすくなります。一方、改善基準告示という言葉すら知らない状態だと、「入社後にルールを教える負担が大きい」と判断されることがあります。

このセクションのまとめ

時間外労働の上限規制(年960時間)と改善基準告示の主要数値は、ドライバー職の面接準備における基本知識です。丸暗記する必要はありませんが、「拘束時間」「休息期間」「連続運転時間」といったキーワードと大まかな数値感覚を持っておくだけでも、面接での印象は大きく変わります。

【免許】免許区分と受験資格を正しく理解する

面接で落ちる原因のなかで、最もシンプルかつ致命的なのが「免許のミスマッチ」です。応募先の車両に必要な免許を持っていなければ、どれほど好印象でも採用には至りません。

免許区分と運転できる車両の関係

警察庁の資料によると、免許区分は車両総重量と最大積載量によって以下のように分かれています(※4)。

免許区分

車両総重量

最大積載量

受験資格

普通免許

3.5トン未満

2トン未満

18歳以上(※4)

準中型免許

3.5トン以上7.5トン未満

2トン以上4.5トン未満

18歳以上(※4)

中型免許

7.5トン以上11トン未満

4.5トン以上6.5トン未満

20歳以上・普通免許等2年以上(※4)

大型免許

11トン以上

6.5トン以上

21歳以上・普通免許等3年以上(※4)

2017年の制度変更に注意

2017年3月12日以降に普通免許を取得した方は、車両総重量3.5トン未満の車両しか運転できません。それ以前に取得した方は、取得時期によって運転可能な範囲が異なります。

求人票に「2tトラック」と書いてあっても、車両総重量が3.5トンを超える場合は普通免許では運転できないことがあります。応募前に、求人票に記載された車両の「車両総重量」と自分の免許区分を必ず確認してください。

受験資格の特例(19歳からの中型・大型)

警察庁の情報によると、2022年5月13日から受験資格の特例教習制度が始まっています(※6)。これにより、19歳以上かつ普通免許等を1年以上保有していれば、特例教習を修了することで中型免許や大型免許の受験が可能になりました(※6)。

区分

従来の要件

特例教習修了後

中型免許

20歳以上・免許2年以上

19歳以上・免許1年以上(※6)

大型免許

21歳以上・免許3年以上

19歳以上・免許1年以上(※6)

若年層の方で「まだ免許の年数が足りない」と思い込んでいる場合、特例教習の存在を知っているかどうかで応募先の選択肢が変わります。

面接前に確認すべきこと

免許に関しては、面接前に以下の点を確認しておきましょう。

  • 自分の免許証に記載された「免許の種類」と「取得年月日」
  • 応募先の求人票に記載された「必要免許」と「使用車両の車両総重量」
  • 免許証の有効期限(失効していないか)

これらが一致していない場合、応募自体を見直す必要があるかもしれません。ただし、「入社後に上位免許を取得する前提」で採用する企業もありますので、求人内容をよく確認してください。

このセクションのまとめ

免許のミスマッチは面接以前の問題ですが、意外と見落とされがちです。とくに2017年以降に普通免許を取得した方は、運転できる車両の範囲が限られている点に注意が必要です。受験資格の特例制度も含めて、自分の現在の免許でどこまでの車両を運転できるのかを正確に把握しておくことが大切です。

面接セルフチェックリスト。安全・労務・免許の3分類で弱点を把握する

ここまでの内容を踏まえて、面接前に使えるセルフチェックリストを用意しました。「安全」「労務」「免許」の3分類で、自分の準備状況を確認してみてください。

安全に関するチェック

  • □ 点呼で何が確認されるか説明できる
  • □ 酒気帯び確認の重要性を理解し、自分の飲酒管理について話せる
  • □ 日常点検の目的を説明できる
  • □ 適性診断の存在を知っている(受診歴があれば伝えられる)
  • □ 体調管理(睡眠・疲労対策)について具体的に話せる

労務に関するチェック

  • □ 「改善基準告示」という言葉を知っている
  • □ 拘束時間・休息期間の大まかな数値を把握している
  • □ 時間外労働の上限(年960時間)を知っている
  • □ 「長時間労働が当たり前」とは言わない準備ができている
  • □ 改善基準告示の数値をもとにした質問を1つ以上用意している

免許に関するチェック

  • □ 自分の免許区分(普通/準中型/中型/大型)を正確に把握している
  • □ 応募先の必要免許と自分の免許が一致していることを確認した
  • □ 2017年以降の取得者は、車両総重量3.5トン未満の制限を理解している
  • □ 受験資格の特例教習について知っている(該当年齢の場合)
  • □ 免許証の有効期限を確認した

使い方のヒント

すべてにチェックが入らなくても、面接を受けられないわけではありません。大切なのは、「どこに弱点があるか」を自分で把握しておくことです。チェックが入らなかった項目は面接までに調べるか、面接で正直に「まだ勉強中ですが、入社後にしっかり学びたいと考えています」と伝える準備をしておきましょう。

このセクションのまとめ

セルフチェックリストは、面接準備の「漏れ」を防ぐためのツールです。3つの分類すべてでチェックが入ることを目指しつつ、足りない部分は学ぶ姿勢を示すことで補うことも可能です。

荷待ち・荷役と拘束時間の関係を理解し、会社を見極める

運送会社を選ぶ際に見落としがちなのが、「荷待ち・荷役」の問題です。面接に受かることだけでなく、「入社後に長時間労働に巻き込まれないか」を見極めるためにも、この問題を理解しておく必要があります。

荷待ち・荷役とは何か

荷待ちとは、荷物の積み込みや荷下ろしのために待機する時間のことです。荷役とは、実際に荷物を積み降ろしする作業時間を指します。これらの時間はすべて「拘束時間」に含まれます。

つまり、運転していない時間であっても、荷待ちや荷役をしている間はドライバーの拘束時間としてカウントされるのです。

拘束時間の内訳イメージ

厚生労働省の資料によると、拘束時間はおおむね以下のような要素で構成されています(※7)。

拘束時間の内訳

説明

運転時間

実際にトラックを運転している時間

荷待ち時間

積み込み・荷下ろし場所で待機している時間

荷役時間

荷物の積み込み・荷下ろし作業の時間

休憩時間

法定の休憩時間

その他(点検・記録等)

日常点検、業務記録の記入など

荷待ち・荷役が長時間労働の原因になる構造

国土交通省の資料によると、荷待ち・荷役時間は約3時間で横ばいの状態が続いているとされています(※8)。同資料では、施策が講じられない場合、2030年度には輸送力が34%不足する見通しも示されています(※8)。

この問題の核心は、荷待ち・荷役時間が長いと改善基準告示の拘束時間の上限を圧迫し、結果的にドライバーの労働環境が悪化するという構造にあります。

厚生労働省の荷主向け資料でも、荷主起因の違反原因行為について触れられており、荷待ち削減の必要性が強調されています(※7)。

「対策している会社」と「曖昧な会社」の見分け方

面接は、あなたが評価される場であると同時に、あなたが会社を評価する場でもあります。荷待ち・荷役の問題に対する会社の姿勢は、以下のような質問で確認できます。

確認したいこと

逆質問の例

「対策している会社」の回答例

「曖昧な会社」の回答例

荷待ち時間の管理

「荷待ち時間の記録や削減に取り組んでいますか?」

「荷主と協議して時間指定を見直しています」「荷待ち時間を記録・集計しています」

「まあ、ある程度はしょうがないですね」

改善基準告示への対応

「改善基準告示の改正にどのように対応されていますか?」

「運行計画の見直しと拘束時間の管理システムを導入しました」

「そのあたりは運行管理者に任せています」

点呼の運用

「点呼はどのような方法で行っていますか?」

「対面点呼を基本に、IT点呼も一部導入しています」

「まあ、やっています」

もちろん、面接の場では会社側も良い面を見せようとしますので、回答だけで判断はできません。しかし、こうした質問に対して具体的に答えられるかどうかは、会社の管理体制を推し量るひとつの材料になります。

このセクションのまとめ

荷待ち・荷役の問題は、ドライバーの長時間労働に直結する構造的な課題です。面接では、この問題に対する会社の姿勢を確認する逆質問を用意しておくことで、「入社後のミスマッチ」を防ぐことができます。自分を守るための情報収集も、面接の大切な役割です。

逆質問チェックリスト。法令遵守・安全運用・荷待ち対策を確認する

面接の終盤に「何か質問はありますか?」と聞かれたとき、「特にありません」と答えてしまうと、意欲が低いと思われるだけでなく、会社の実態を知る貴重な機会を逃してしまいます。

ここでは、法令遵守・安全運用・荷待ち対策の3つの観点から逆質問のリストを用意しました。すべてを聞く必要はありませんが、2〜3問は準備しておくことをおすすめします。

法令遵守に関する逆質問

  • □ 「改善基準告示の改正に対して、どのような運行計画の見直しをされましたか?」
  • □ 「拘束時間の管理はどのようなシステムや方法で行っていますか?」
  • □ 「時間外労働の年間実績は、おおよそどのくらいですか?」

安全運用に関する逆質問

  • □ 「点呼はどのような方法・頻度で行っていますか?」
  • □ 「新人ドライバーへの安全教育は、どのようなプログラムがありますか?」
  • □ 「適性診断の受診はどのタイミングで行いますか?」
  • □ 「事故が起きた際のサポート体制について教えていただけますか?」

荷待ち・荷役対策に関する逆質問

  • □ 「荷待ち時間の記録・集計は行っていますか?」
  • □ 「荷主との交渉で、荷待ち時間の改善に取り組んでいますか?」
  • □ 「パレット化やフォークリフト活用など、荷役負担の軽減策はありますか?」

逆質問をする際の注意点

逆質問は「会社を試す」ためのものではなく、「お互いにとって良い選択かどうかを確認する」ためのものです。聞き方は丁寧に、かつ具体的に質問することが大切です。

たとえば、「拘束時間の管理方法を教えていただけますか?」と聞けば、会社の管理体制に関する情報を自然に引き出すことができます。

このセクションのまとめ

逆質問は、面接で「受け身」から「能動的」に転じるチャンスです。法令遵守・安全運用・荷待ち対策の3観点から質問を用意しておくことで、会社の管理体制や労働環境をある程度把握でき、入社後のギャップを減らすことにつながります。

求人票でよく見る用語を正しく理解する

運送業界の求人票には、一般の求人では見慣れない用語が並んでいます。これらの意味を正しく理解しておくことで、面接での受け答えがスムーズになるだけでなく、自分に合った求人かどうかの判断もしやすくなります。

求人票用語対応表

用語

意味

面接での関連ポイント

拘束時間

始業から終業までの時間(休憩含む)。改善基準告示で上限が定められている(※5)

「拘束時間の管理方法」を逆質問すると、会社の労務管理レベルがわかる

休息期間

勤務と勤務の間の自由時間。新基準では継続11時間以上が基本(※5)

「休息期間は何時間確保されていますか?」と聞くことで、実態を把握できる

点呼

出発前・帰着後にドライバーの状態を確認する手続き。酒気帯び・疲労・健康状態などを確認する(※1)

「点呼の運用方法」を聞くと、安全管理の姿勢がわかる

運行管理者

運行の安全を管理する国家資格保有者。点呼の実施者でもある

「運行管理者は何名いますか?」で管理体制の厚さを推測できる

日常点検

運行前に車両の状態をチェックすること。タイヤ・ブレーキ・灯火類などを確認する(※1)

点検の手順を知っていることを示すと、安全意識のアピールになる

適性診断

運転者の性格・注意力・反応特性などを客観的に測定する診断(※1)

初任ドライバーは受診の機会がある。存在を知っていること自体がプラス

用語を知らないとどうなるか

面接で「拘束時間は月どのくらいですか?」と聞かれたときに、「拘束時間って何ですか?」と返してしまうと、業界理解が不足していると判断されかねません。

すべてを完璧に説明できる必要はありませんが、主要な用語の意味と目的をざっくり理解しておくだけでも、面接でのやりとりがスムーズになります。

このセクションのまとめ

求人票の用語は、改善基準告示や指導監督マニュアルに基づいた業界共通の言葉です。事前に理解しておくことで、面接での質疑応答が具体的になり、会社選びの判断材料も増えます。

面接で「落ちない人」になるための準備まとめ

ここまでの内容を振り返ると、運送会社の面接で落ちる人と受かる人の違いは、「業界固有の評価軸を理解して準備しているかどうか」に集約されます。

落ちる人・受かる人の違い

項目

落ちやすい人

受かりやすい人

安全意識

「気をつけます」だけで具体性がない

点呼・日常点検・飲酒管理を理解し、具体的に話せる

労務知識

改善基準告示を知らない

拘束時間・休息期間の数値感覚を持ち、質問に組み込める

免許

応募先の必要免許を確認していない

免許区分と車両の対応を事前に確認している

逆質問

「特にありません」

法令遵守や安全管理の具体的な質問を用意している

会社の見極め

会社の説明を鵜呑みにする

荷待ち対策や改善基準への対応を質問して判断材料にする

面接前にやるべきことの整理

面接までの準備を整理すると、以下の流れになります。

  1. 免許の確認:自分の免許区分と応募先の必要免許が合致しているか確認する
  2. セルフチェック:安全・労務・免許の3分類チェックリストで弱点を把握する
  3. 数値の把握:改善基準告示の主要数値(拘束時間・休息期間)をざっくり頭に入れる
  4. 逆質問の準備:法令遵守・安全運用・荷待ち対策の観点から2〜3問用意する
  5. 回答の練習:点呼・日常点検・体調管理について、具体的なエピソードを添えて話す練習をする

このセクションのまとめ

運送会社の面接対策は、特別な才能やテクニックではなく、「正しい情報にもとづいた準備」で差がつきます。この記事で紹介したセルフチェックリスト・逆質問リスト・数値表を活用して、「次は落ちない」と自信を持てる状態で面接に臨んでください。

面接準備をプロに相談するという選択肢

ここまで読んで、「自分ひとりで全部準備するのは大変だな」と感じた方もいるかもしれません。

実際、改善基準告示の数値を調べたり、免許区分と求人をマッチングさせたり、逆質問を設計したりといった作業は、慣れていないと時間がかかります。とくに在職中に転職活動をしている方にとっては、負担が大きいでしょう。

そうした場合に選択肢のひとつになるのが、ドライバー職に詳しい転職エージェントの活用です。

『GOジョブ』は、GO株式会社のグループ会社であるGOジョブ株式会社が運営するドライバー向けの転職支援サービスです。ドライバー業界の知識を持つ専任のキャリアアドバイザーが、求人紹介・選考アドバイス・面接設定までサポートしています。

「面接で何を聞かれるか不安」「自分の免許で応募できる求人がわからない」「改善基準告示の知識に自信がない」のような悩みを抱えている方は、一度相談してみるのも有効な手段です。

もちろん、エージェントに頼るかどうかは個人の判断です。この記事の内容を参考に自分で準備を進めるのもよいですし、プロの力を借りて効率的に進めるのもよいでしょう。大切なのは、「次の面接までに何を準備するか」を明確にして行動に移すことです。

まとめ

運送会社の面接で落ちる人には、「安全・労務・免許」のいずれかで準備不足があるという共通点があります。

この記事でお伝えしたポイントを最後に整理します。

  • 面接では「安全」「労務」「免許」の3軸で評価されている
  • 点呼・酒気帯び確認・日常点検・適性診断は安全の基本であり、面接で話せるようにしておくべき項目
  • 改善基準告示の主要数値(拘束時間・休息期間・連続運転時間)を把握しておくと、面接での受け答えが具体的になる
  • 時間外労働の上限は年960時間だが、「長時間労働が当たり前」という認識はNG
  • 免許区分と応募車両のマッチングは面接以前の必須確認事項
  • 逆質問は会社の法令遵守・安全管理の姿勢を確認する貴重な機会
  • 荷待ち・荷役の問題に対する会社の姿勢は、入社後の労働環境に直結する

面接は「落とされる場」ではなく、「お互いに合うかどうかを確認する場」です。正しい情報にもとづいて準備をすれば、不安は自信に変わります。

ドライバー職に詳しい転職エージェントである『GOジョブ』では、専任のキャリアアドバイザーが求人紹介から面接対策までサポートしています。ひとりでの準備に限界を感じている方は、選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

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参考情報

※1 出典:指導監督マニュアル【トラック】本編|国土交通省 URL:https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/03safety/resourse/data/truck_honpen.pdf 該当箇所:p.11 点呼(酒気帯び等)/p.81-82 適性診断(認定・種別例)/奥付 ※2 出典:自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)|厚生労働省 URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/roudoujouken05/index.html 該当箇所:冒頭本文(改正日・適用日の記載)/メニュー(Q&A、通達、遵守状況確認ソフト) ※3 出典:建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制(自動車運転の業務)|厚生労働省 URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/topics/01.html 該当箇所:本文「(自動車運転の業務)」節 ※4 出典:これから「普通免許を取得しよう」と考えている方へ(準中型免許)|警察庁 URL:https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/menkyo/junchuu/semimedium.pdf 該当箇所:1枚もの(免許区分・受験資格、車両総重量/最大積載量の閾値) ※5 出典:トラック運転者の改善基準告示|自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト URL:https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/truck/notice 該当箇所:「改正された改善基準告示の主な内容(2024年4月適用開始)」/「改善基準告示のQ&A」 ※6 出典:第二種免許等の受験資格の見直しについて(令和4年5月13日)|警察庁 URL:https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/jyuken_tokurei.html 該当箇所:「受験資格特例教習について」節 ※7 出典:STOP!長時間の荷待ち(荷主・元請運送事業者の皆さまへ)|厚生労働省 URL:https://www.mhlw.go.jp/content/001309291.pdf 該当箇所:p.1 拘束時間の内訳/p.2 荷主起因の違反原因行為割合/p.4 footer ※8 出典:物流を取り巻く動向と物流施策の現状・課題|国土交通省 URL:https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001888325.pdf 該当箇所:p.8: 2030年度の輸送力不足34%(施策なしケース)/荷待ち・荷役時間が約3時間で横ばい