最終更新日:2025年08月28日
「タクシーは本当に儲かるの?」という疑問に、国土交通省・厚生労働省・警察庁の公式データだけを根拠に答えます。
本記事では、運賃制度の基本から、エリア別の稼ぎやすさ(日車営収)、曜日・時間帯ごとの車両不足状況、労働時間の法的上限、二種免許の受験要件まで、すべて一次情報で解説します。最後に、全国どこでも実践できる「効率的に稼ぐ方法」をご紹介し、GOジョブの無料相談へとつなげます。
結論から言うと、タクシーは以下の3つの条件を満たせば、十分に儲かる仕事です。
・需要の強い時間帯と場所を狙い撃ちした乗務 ・法令で定められた労働時間の上限内でのシフト最適化 ・地域の稼ぎやすさ(日車営収)を考慮した会社・営業エリア選び
国土交通省が公表している統計データを見ると、地域による稼ぎやすさの差は歴然としています。例えば東京の特別区・武三交通圏では、1台1日あたり61,443円の売上実績があります(令和5年度速報)(※1)。
また、曜日・時間帯ごとの車両不足データも公開されており、平日朝や金土の夕方から深夜にかけて特に車両が不足していることが分かります(※2)。
さらに重要なのは、労働時間には明確な上限があることです。厚生労働省の改善基準告示では、日勤なら1日13時間(最大15時間)、月288時間という制限が設けられています(※3)。つまり「長時間働けば稼げる」という発想ではなく、限られた時間内での効率化が勝負なのです。
具体例を挙げると、高い日車営収のエリアで、車両不足の強い時間帯に集中して乗務すれば、同じ労働時間でも売上効率を大幅に改善できます。
つまり「需要×法令×地域特性」をデータで把握することが、タクシーで安定して稼ぐための最短ルートと言えるでしょう。
・日車営収=地域の稼げる基盤。東京は61,443円/日 ・車両不足データで稼ぎ時(平日朝・金土夜)を特定 ・法令の上限内でピークシフトを組み、効率最大化
参考URL:
・※1 国土交通省「準特定地域における日車営収(令和5年度速報値)」 https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha03_hh_000436.html
・※2 国土交通省「自家用車活用事業に伴う不足車両数調査」 https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha03_hh_000415.html
・※3 厚生労働省「ハイヤー・タクシー運転者の改善基準告示」 https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/taxi/notice
タクシー運賃は、国土交通省が定める総括原価方式に基づいて設定されています。これは、人件費や燃料費などのコストに適正利潤を加えた金額を基準にする方式です。
運賃は地域ブロックごとに幅が設けられており、同じ働き方でも地域によって売上に差が生じます。つまり「儲かるかどうか」は、働き方と運賃環境の掛け算で決まるということです(※4)。
運賃は現場の努力だけでは変えられないため、稼ぎたい人ほど地域の運賃水準と会社の営業方針を事前に確認することが重要です。
・総括原価方式:コストと適正利潤に基づく運賃設計 ・運賃幅は地域ブロック単位。同じ労働でも地域で売上が変わる
参考URL:
・※4 国土交通省「タクシーの運賃制度について」 https://www.mlit.go.jp/common/001108272.pdf
日車営収の高いエリアほど、同じ乗務時間でも売上の基盤が高くなります。個人の工夫も重要ですが、地域差と戦略を掛け合わせた効果の方が大きいケースが多いのです。
国土交通省が公表している令和5年度の日車営収速報値を見ると、地域差は明らかです(※5)
・特別区・武三交通圏(東京):61,443円/日 ・京浜交通圏(横浜・川崎など):45,041円/日 ・京葉交通圏(千葉市周辺):42,173円/日
都市圏ほど高水準の傾向がはっきりと現れています。
月22日乗務で特別区・武三で働く場合を想定してみましょう。61,443円×22日=約135.2万円が月の売上起点となります。
実際の手取りは会社の賃金規程(歩合率・諸手当・控除等)によって変わるため、面談時に必ず書面で確認してください。ここでの数値は統計値に基づく単純計算です。
「どこで働くか」をデータで選ぶだけでも、月の売上テーブルが大きく変わることがお分かりいただけるでしょう。
・稼げる基盤=日車営収の高いエリア選択 ・個人の工夫は地域差の上に積み重ねる。まずは土台作りから
参考URL:
・※5 国土交通省「準特定地域における日車営収(令和5年度速報値)」 https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha03_hh_000436.html
車両不足の強い時間帯に乗務を集中させると、同じ時間でも売上効率が高まりやすくなります。
国土交通省は配車アプリなどのデータに基づき、営業区域ごとの車両不足状況(曜日・時間帯別)を公表しています(※6)。
特に顕著なのは以下の時間帯です ・平日朝(7~10時台) ・金土夕方~夜間 ・金土深夜帯
これらの時間帯は、特別区・武三、京浜、名古屋、京都市域などで共通して車両不足が確認されています。
車両不足データを活用した営業戦略の例をご紹介します:
・金、土曜日の16~19時台や金土日深夜帯に狙いを定め、待機場所を繁華街、主要駅、イベント会場付近に設定 ・平日朝(7~10時台)はオフィス街・乗換駅を軸に短距離の回転率を上げる
車両不足は潜在需要の表れです。何曜日の何時に、どこへ行くかを事前に決めておくことで、乗車獲得の確率が大幅に向上します。
・車両不足データは稼ぎ時の地図。平日朝、金土夕方~深夜が狙い目 ・天候やイベントと重なる時間帯はさらに需要が伸びやすい
参考URL:
・※6 国土交通省「自家用車活用事業に伴う不足車両数調査」 https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha03_hh_000415.html
タクシーは「長く働けば稼げる」という仕事ではありません。厚生労働省の改善基準告示によって、明確な労働時間の上限が定められています。
2024年4月から適用されているハイヤー・タクシー運転者の改善基準告示では、以下のように規定されています(※7):
・日勤:1日の拘束時間は原則13時間、最大15時間/月の拘束時間は288時間 ・隔日勤務:2暦日で22時間以内、1か月262時間 ・14時間を超える勤務は週3回以内が目安
法令の範囲内で効率よく稼ぐための設計例:
・日勤で月22乗務を組む場合、朝ピークか夕・深夜ピークのどちらを主軸にするかを決め、14時間超の頻度に注意 ・隔日勤務なら1回で朝から深夜まで各ピーク時間帯をカバーできるが、休息24時間(努力義務)または22時間(下限)の基準を厳守
健康と安全が最優先です。基準内で質を高めることが、長期的な収入最大化につながります。
・日勤:1日13時間(最大15時間)/月288時間、隔勤:2暦日22時間以内/月262時間 ・14時間超は週3回以内が目安。休息基準も必須
参考URL:
・※7 厚生労働省「ハイヤー・タクシー運転者の改善基準告示」 https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/taxi/notice
特別な教習を受ければ、19歳以上で普通免許取得から1年経過していれば二種免許の受験が可能になりました。
警察庁は第二種免許等の受験資格を見直し、年齢・経験年数の要件を特例教習の修了を条件に緩和しました(※8)。
詳細は以下の通りです ・特例教習の時限数:年齢要件7時限以上/経験要件29時限以上 ・若年運転者期間中の講習・取消し規定も明示
未経験・若年層でも、会社の支援(受講・取得費用負担など)を活用すれば早期デビューが現実的です。
人手不足で需要は旺盛で、制度面でも参入しやすくなっています。参入→基準内での効率化→地域選択の順で計画を立てることをお勧めします。
・二種免許:19歳+通算1年以上+特例教習修了で受験可能 ・若年運転者期間の注意点(違反点数による講習・取消し規定)
参考URL:
・※8 警察庁「第二種免許の受験資格緩和」 https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/jyuken_tokurei.html
個人の手取り収入は会社の賃金規程(歩合率・手当・控除)によって変わります。ここでは統計データに基づく簡単なシミュレーションをご紹介します。
統計として公表されているのは日車営収(台あたり日売上)まで。個人の取り分は各社の規程次第のため、計算は仮定で行います。
・エリア:特別区・武三(令和5年速報:61,443円/日) ・乗務:月22日(日勤ベース/法令内) ・会社規程:歩合50%と仮定
→ 月売上の起点:約135.2万円(61,443×22) → 仮定の取り分:約67.6万円(控除・社会保険等は別途)
ピーク時間帯(車両不足の多い時間)に乗務を集中させるほど、同じ拘束時間でも効率が改善しやすくなります。
数式は単純ですが、実際の差は時間配分と会社選びで生まれます。ここを適切に設計すれば、現実的な到達点を引き上げることができます。
・統計=売上(台単位)。取り分は会社規程で変動 ・ピーク時間の活用×地域選択で、同じ時間でも売上効率が変わる
車両不足の強い時間帯と集客しやすい場所の組み合わせを事前に決めて、移動と待機の比率を最適化しましょう。
車両不足データ(曜日・時間帯別)と日車営収の2つを組み合わせることで、いつ・どこで働くべきかの精度が上がります。
全国どこでも応用できる戦略をご紹介します:
・平日朝(7~10時台)はオフィス街と乗換駅を軸に短距離の回転を高密度化 ・金、土曜日の夕方から深夜は繁華街・イベント会場・主要駅に集中し、降車後すぐに次の乗車を狙う ・天候の急変や大型イベントは車両不足が拡大するシグナル。 ・事前に会場、時間帯を記録 、ルート最適化(渋滞回避・最短経路)で空車時間を削減し、法令内での回転数を向上
法令に基づく労働時間の上限があるからこそ、時間あたりの実車密度が勝負です。車両不足、動線、休息の3つをバランスよく設計することがカギになります。
・車両不足の強い時間帯に労力を集中 ・拘束時間の上限を守りつつ回転率を向上
参考URL:
・※9 厚生労働省「ハイヤー・タクシー運転者の改善基準告示」 https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/taxi/notice
タクシー業界について、実際のデータを見る前に抱かれがちな誤解がいくつかあります。正しい情報をお伝えしておきましょう。
これは完全に間違いです。タクシードライバーには厚生労働省の改善基準告示によって明確な労働時間の上限が設けられています(※10)。日勤なら1日の拘束時間は原則13時間、最大でも15時間まで。月の拘束時間も288時間という制限があります。
つまり「体力の続く限り働いて稼ぐ」という発想は通用しません。限られた時間の中で、いかに効率よく売上を上げるかの勝負なのです。
これも大きな勘違いです。国土交通省の統計を見れば一目瞭然ですが、地域による収入格差は想像以上に大きいのが現実です。
例えば、東京の特別区・武三交通圏では1日あたり61,443円の日車営収があるのに対し、京浜交通圏では45,041円と、同じ首都圏でも1万円以上の差があります。これが月22日働くと、単純計算で30万円以上の売上差になるわけです。
実はこれも間違いです。警察庁が受験資格を緩和したおかげで、現在は19歳以上で普通免許取得から1年が経過し、特例教習を修了すれば二種免許の受験が可能になっています(※11)。
人手不足が深刻な業界だけに、多くの会社が免許取得費用を負担してくれますし、研修制度も充実しています。「年齢や経験がないから無理」と諦める必要はまったくありません。
参考URL:
・※10 厚生労働省「ハイヤー・タクシー運転者の改善基準告示」 https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/taxi/notice ・※11 警察庁「第二種免許の受験資格緩和」 https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/jyuken_tokurei.html
タクシーで「儲かる」かどうかは、闇雲に長時間働くのではなく、データに基づいた戦略的なアプローチにかかっています。
まず重要なのは地域選択です。東京の特別区・武三交通圏では1日あたり61,443円の売上実績があるなど、稼げる基盤となる日車営収は地域によって大きく異なります。同じ努力をするなら、より収益性の高いエリアを選ぶことが合理的でしょう。
次にタイミングの最適化です。国土交通省のデータから、平日朝(7~10時)や金土の夕方から深夜にかけて車両不足が深刻化することが分かっています。この需要が集中する時間帯に狙いを定めて乗務することで、同じ労働時間でも売上効率を大幅に改善できます。
ただし、労働時間には法的な上限があります。日勤なら1日13時間(最大15時間)、月288時間という改善基準告示の範囲内で、いかに効率よく稼ぐかが勝負です。「長く働けば稼げる」という発想ではなく、「限られた時間で最大の成果を上げる」設計思考が求められます。
未経験者にとっても参入ハードルは下がっています。19歳以上で普通免許取得から1年経過し、特例教習を修了すれば二種免許の受験が可能です。人手不足が深刻な業界だけに、各社とも手厚い支援制度を用意しています。
結論として、タクシーは「適切な戦略と条件設計」があれば十分に儲かる仕事と言えるでしょう。
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