最終更新日:2025年12月15日

タクシー運転手として働きたいと考えている方にとって、最初の大きなハードルとなるのが「二種免許」の取得です。普通自動車免許(一種免許)を持っているだけでは、お客様を乗せて運転することはできません。タクシーやバス、ハイヤーなどの旅客運送を行うためには、必ず普通自動車第二種運転免許が必要になります。
この記事では、タクシー運転手を目指す方に向けて、二種免許とは何か、取得するための条件や方法、かかる費用、合格率などを詳しく解説していきます。また、二種免許取得後のキャリアパスや、タクシー会社が提供する取得支援制度についても紹介します。タクシードライバーへの転職を考えている方は、ぜひ最後までお読みください。
タクシー運転手として働くためには、普通自動車第二種運転免許が必要です。この免許は、お客様を乗せて運賃をいただく「旅客運送」を行うための特別な免許で、一般的な普通自動車免許(第一種免許)とは異なります。
二種免許にはいくつかの種類があり、運転する車両の種類によって必要な免許が異なります(※1)。
・大型自動車第二種免許:大型バスなどを運転する場合に必要 ・中型自動車第二種免許:中型バスなどを運転する場合に必要 ・普通自動車第二種免許:タクシーやハイヤーを運転する場合に必要 ・大型特殊自動車第二種免許:特殊な大型車両を運転する場合に必要 ・けん引第二種免許:けん引が必要な旅客車両を運転する場合に必要
タクシー運転手になるためには、このうち「普通自動車第二種免許」を取得する必要があります。この免許があれば、普通乗用車タイプのタクシーやハイヤーを運転して営業することができます。
一種免許と二種免許の最も大きな違いは、「旅客運送ができるかどうか」という点です(※2)。一種免許は自分自身や家族、友人など無償で人を乗せて運転することを想定した免許であり、運賃をいただいてお客様を乗せることはできません。
一方、二種免許は旅客運送を前提とした免許であり、より高度な運転技術と知識が求められます(※1)。そのため、取得のための試験内容も一種免許より難易度が高く設定されており、実技試験では一種免許では求められない「鋭角コース」「縦列駐車」「方向変換」などの課題が追加されています。
また、二種免許の取得には一種免許の取得から一定期間以上が経過していることが条件となっており、運転経験が重視される点も特徴的です。
【参考URL】 ※1 出典:警察庁「運転免許制度」 https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/ ※2 出典:国土交通省「旅客自動車運送事業について」 https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk2_000001.html
二種免許を取得するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。一種免許よりも厳しい条件が設定されているため、事前にしっかり確認しておきましょう。
普通自動車第二種免許を取得するためには、満21歳以上であることが必要です(※3)。これは一種免許の取得可能年齢が満18歳以上であることと比較すると、3歳高く設定されています。
この年齢制限は、旅客運送という責任の重い業務を行うために、一定の社会経験と成熟度が求められるためです。21歳未満の方は、まず21歳になるまで待つ必要があります。
二種免許を取得するには、普通自動車免許(一種免許)を取得してから通算して3年以上が経過している必要があります(※3)。この3年という期間には、免許の効力が停止されていた期間は含まれません。
例えば、18歳で普通免許を取得した場合、最短でも21歳になるまでは二種免許を取得できないということになります。この条件は、十分な運転経験を積んでから旅客運送業務に携わることを求める制度設計となっています。
二種免許の取得には、一種免許よりも厳しい視力基準が設けられています(※3)。具体的には以下の条件を満たす必要があります。
・両眼で0.8以上、かつ一眼でそれぞれ0.5以上の視力があること ・深視力検査で、平均誤差が2センチメートル以下であること
深視力とは、遠近感や立体感を正確に把握する能力のことです。タクシー運転手は狭い道での運転や車庫入れなど、正確な距離感が求められる場面が多いため、この深視力検査が課されています。
眼鏡やコンタクトレンズの使用は認められていますので、裸眼視力が基準に満たない場合でも、矯正視力で条件を満たせば問題ありません。
視力以外にも、以下のような身体的条件があります(※3)。
・色彩識別能力:赤色、青色、黄色の識別ができること ・聴力:10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること(補聴器使用可) ・運動能力:自動車の運転に支障を及ぼす身体の障害がないこと
また、過去に一定の違反歴や重大事故を起こした場合には、欠格期間が設けられることがあります。交通違反や事故の履歴がある方は、事前に運転免許センターや教習所で確認することをおすすめします。
【参考URL】 ※3 出典:警察庁「第二種運転免許の受験資格」 https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/dai2shu.html
二種免許を取得する方法には、大きく分けて「指定自動車教習所に通う方法」と「運転免許試験場で直接受験する方法」の2つがあります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選びましょう。
最も一般的な方法が、指定自動車教習所に通って二種免許を取得する方法です(※4)。この方法では、教習所で学科教習と技能教習を受け、卒業検定に合格すると、運転免許試験場での技能試験が免除されます。
指定教習所での教習内容は、一種免許を既に持っている場合、学科教習19時限、技能教習21時限が標準的です。教習所によっては、短期集中コースや夜間コース、週末コースなど、さまざまなプランが用意されていることもあります。
教習所に通うメリットは、段階的に確実に技能を身につけられることと、運転免許試験場での技能試験が免除されることです。特に、二種免許の技能試験は難易度が高いため、教習所でしっかりと練習してから臨むことで合格率が大幅に上がります。
教習所を卒業後は、運転免許試験場で学科試験のみを受験します。学科試験に合格すれば、晴れて二種免許を取得できます。
教習所に通わず、運転免許試験場で直接受験する方法もあります(※4)。これは「一発試験」や「飛び込み試験」と呼ばれることもあります。
この方法では、教習所での教習を省略できるため、費用を大幅に抑えることができます。受験料、試験車使用料、免許証交付手数料を合わせても、2万円程度で済むことが多いです。
ただし、二種免許の技能試験は非常に難易度が高く、一発で合格するのは容易ではありません(※4)。採点基準も厳しく、細かなミスでも減点されるため、何度も受験を繰り返すことになるケースが多いです。運転に自信がある方や、すでに運送業での経験がある方以外には、あまりおすすめできない方法です。
また、不合格になった場合は再受験が必要で、その都度受験料がかかります。何度も受験すると、結果的に教習所に通うよりも費用がかかってしまう可能性もあります。
指定教習所の中には、合宿形式で短期集中的に二種免許を取得できるプランを提供しているところもあります(※4)。合宿免許では、通常2週間から3週間程度の期間で集中的に教習を受けることができます。
合宿免許のメリットは、短期間で免許を取得できることと、宿泊費や食費込みのパッケージ料金になっていることが多く、費用面でもお得になる場合があることです。まとまった休みが取れる方や、早く免許を取得したい方には適した方法といえます。
ただし、合宿期間中は教習所周辺に滞在する必要があるため、仕事や家庭の都合で難しい方もいるでしょう。自分のライフスタイルに合わせて選択することが大切です。
【参考URL】 ※4 出典:全日本指定自動車教習所協会連合会「教習制度について」 https://www.zensiren.or.jp/
二種免許の取得には、ある程度まとまった費用が必要になります。取得方法によって費用は大きく異なりますので、それぞれの相場を把握しておきましょう。
指定自動車教習所で二種免許を取得する場合、費用は一般的に20万円から25万円程度が相場です(※5)。この金額には、入所金、学科教習料、技能教習料、教材費、検定料などが含まれています。
ただし、教習所によって料金設定は異なりますし、地域によっても差があります。都市部の教習所は比較的高めの設定になっていることが多く、地方の教習所の方が安い傾向にあります。
また、追加で技能教習が必要になった場合や、検定に不合格になって再受験する場合には、その都度追加料金がかかります。1時限あたりの追加教習料は5,000円から7,000円程度、再検定料は5,000円程度が相場です。
一部の教習所では、「卒業まで保証」というプランを提供しているところもあります。これは、追加教習や再検定が何度必要になっても追加料金がかからないというもので、確実に予算内で免許を取得したい方にはおすすめです。
合宿免許の場合、宿泊費や食費を含めたパッケージ料金になっていることが多く、20万円から30万円程度が相場です(※5)。通学型の教習所と比較すると若干高めに見えますが、短期間で取得できることや、宿泊費・食費が含まれていることを考えると、コストパフォーマンスは悪くありません。
合宿免許の料金は、時期によって変動します。春休みや夏休みなどの繁忙期は料金が高く設定されていることが多く、閑散期には割引料金が適用されることもあります。
運転免許試験場で直接受験する場合、費用は非常に安く抑えられます(※6)。受験料が約4,500円、試験車使用料が約2,500円、免許証交付手数料が約2,050円で、合計1万円程度で済みます。
ただし、これは一発で合格した場合の金額です。不合格になって再受験する場合は、その都度受験料と試験車使用料がかかります。二種免許の技能試験は難易度が高く、10回以上受験することも珍しくありません。そうなると、結果的に20万円以上かかってしまうこともあります。
免許取得後には、タクシー運転手として働くために必要な「地理試験」の受験料もかかります(※7)。これは東京23区、武蔵野市、三鷹市、大阪市、神戸市など一部の地域でタクシー営業を行う場合に必要な試験で、受験料は約6,000円程度です。
また、タクシー会社に就職する際には、制服代や無線機器のデポジットなどが必要になる場合もあります。ただし、これらの費用は会社が負担してくれることも多いです。
【参考URL】 ※5 出典:全日本指定自動車教習所協会連合会「教習料金について」 https://www.zensiren.or.jp/ ※6 出典:警察庁「運転免許試験手数料」 https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/tesuryo.html ※7 出典:国土交通省「タクシー運転者登録制度」 https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk2_000002.html
二種免許の試験は、一種免許よりも難易度が高く設定されています。試験内容と合格率を理解して、しっかりと準備をしましょう。
二種免許の学科試験は、一種免許の内容に加えて、旅客運送に関する知識が問われます(※8)。試験は95問出題され、90点以上で合格となります。一種免許の合格基準が90問中90点以上であることと比較すると、問題数が多く、より幅広い知識が求められます。
出題内容は、道路交通法、交通ルール、運転マナー、旅客運送に関する法令、安全運転の知識などです。特に、お客様を乗せて運転する際の注意点や、運賃収受に関するルールなど、旅客運送特有の内容が含まれます。
学科試験の合格率は、指定教習所を卒業した人の場合で約85%から90%程度とされています(※8)。一種免許の学科試験と比べると若干難易度は高いですが、しっかりと勉強すれば十分合格できる水準です。
技能試験は、二種免許取得の最大の難関といえます(※8)。試験内容は、路上試験と場内試験に分かれており、両方に合格する必要があります。
場内試験では、以下のような課題が出されます。
・鋭角コース:狭い道路を直角に曲がる技能 ・縦列駐車:限られたスペースに正確に駐車する技能 ・方向変換:狭い場所で方向を変える技能 ・S字コース、クランクコース:狭い道を正確に走行する技能
これらの課題は、一種免許の技能試験よりも採点基準が厳しく、わずかな脱輪やポールへの接触でも減点されます。特に鋭角コースは、二種免許特有の課題で、多くの受験者が苦戦するポイントです。
路上試験では、実際の道路で安全運転の技能が問われます。速度管理、車間距離、安全確認、スムーズな運転操作などが採点されます。お客様を乗せることを想定した、より丁寧で安全な運転が求められます。
指定教習所を卒業して運転免許試験場で学科試験のみを受験する場合の合格率は、約85%から90%と比較的高い数値です(※8)。これは、教習所でしっかりと学習していれば、多くの人が合格できる水準といえます。
一方、運転免許試験場で直接技能試験を受験する「一発試験」の合格率は、非常に低いのが現実です。正確な統計は公表されていませんが、初回合格率は10%以下、複数回受験しても最終的な合格率は30%程度とも言われています(※8)。
この大きな差は、二種免許の技能試験が非常に高度な運転技術を要求することと、採点基準が厳格であることによります。そのため、ほとんどの人が指定教習所に通って免許を取得しています。
【参考URL】 ※8 出典:警察庁「第二種運転免許試験について」 https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/ginou_dai2.html
タクシー会社の多くは、二種免許を持っていない人でも採用し、免許取得を支援する制度を設けています。これは業界全体で運転手不足が深刻化しているためで、未経験者にとっては大きなチャンスです。
最も手厚い支援が「全額負担制度」です(※9)。これは、二種免許取得にかかる費用を会社が全額負担してくれるもので、入社後に教習所に通って免許を取得できます。20万円から25万円という高額な費用を自己負担なしで免許を取得できるのは、大きなメリットです。
多くの会社では、入社後すぐに提携している指定教習所に通うことになります。教習期間中も給与が支給されることが一般的で、生活に困ることなく免許取得に専念できます。
ただし、全額負担制度には条件が付いていることがほとんどです。例えば、「免許取得後2年間は必ず勤務すること」などの規定があり、期間内に退職した場合は費用の一部または全額を返済しなければならないケースもあります。
会社が費用の一部を負担し、残りを自己負担する形の支援制度もあります(※9)。例えば、会社が半額を負担し、残り半額を入社後の給与から分割で返済していくといった形です。
この制度のメリットは、全額負担制度に比べて勤務期間の縛りが緩いことが多い点です。また、一部でも自己負担があることで、本人の本気度を測る意味合いもあります。
費用を会社が一時的に貸し付け、入社後の給与から分割で返済していく制度もあります(※9)。この場合、無利子または低金利での貸付となることが多く、金融機関から借りるよりも有利な条件です。
返済期間は会社によって異なりますが、1年から2年程度で完済できる設定になっていることが一般的です。毎月の返済額は給与から自動的に差し引かれるため、返済忘れの心配もありません。
直接的な費用負担はしないものの、提携している指定教習所を紹介してくれる会社もあります。提携教習所では、一般価格よりも割引された料金で教習を受けられることが多く、費用を抑えることができます。
また、会社と教習所が連携しているため、スムーズに手続きが進み、効率よく免許を取得できるメリットもあります。
二種免許取得支援制度を利用する際には、契約内容をよく確認することが重要です(※10)。特に以下の点に注意しましょう。
・最低勤務期間の有無と長さ ・期間内に退職した場合の費用返還規定 ・免許取得に失敗した場合の扱い ・教習期間中の給与や待遇
これらの条件は会社によって大きく異なります。複数の会社を比較検討し、自分に最も合った条件の会社を選ぶことをおすすめします。
【参考URL】 ※9 出典:国土交通省「タクシー事業における人材確保・育成」 https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk2_000003.html ※10 出典:厚生労働省「労働契約の内容確認」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/keiyaku/
二種免許を取得した後は、タクシー運転手としてさまざまなキャリアを築くことができます。経験を積むことで、収入アップやキャリアアップの道が開けます。
二種免許を取得してタクシー運転手になった後は、まず「タクシー運転者登録」を行う必要があります(※11)。これは、タクシー運転手として働くために必要な登録で、運転経歴や健康状態などの審査を受けます。
東京や大阪など一部の地域では、さらに「地理試験」に合格する必要があります(※11)。この試験では、主要な道路や施設、最短ルートなどの地理知識が問われます。試験対策としては、地図を見て道を覚えたり、実際に街を走って土地勘を養ったりする必要があります。
タクシー運転手の収入は、基本給に加えて歩合給が支給される形態が一般的です(※12)。売上が多ければ多いほど収入が増えるため、効率的な営業や優れた接客サービスが重要になります。
経験を積んだタクシー運転手には、さまざまなキャリアアップの道があります。
ハイヤー運転手への転身 より高級な車両を運転し、企業の役員や VIP のお客様を専属で送迎する仕事です。タクシー運転手よりも高収入で、安定した勤務形態が特徴です。
教育係や指導員 新人運転手の育成を担当する役割です。運転技術だけでなく、接客マナーや営業のノウハウを教えます。
配車担当や管理職 営業所で配車業務を行ったり、運転手の管理を行ったりする管理職に昇進する道もあります。
独立開業 経験と資金を蓄えて、個人タクシーとして独立開業する選択肢もあります。
個人タクシーになるには、一定の運転経歴と無事故無違反の実績が必要ですが、売上がすべて自分の収入になるため、大幅な収入アップが期待できます(※13)。
二種免許は、タクシー以外の業種でも活かすことができます。
介護タクシー 高齢者や身体の不自由な方を専門に送迎するサービスです。介護の知識と組み合わせることで、社会貢献度の高い仕事ができます。
運転代行 飲酒した方の代わりに車を運転するサービスです。夜間や週末の需要が高く、副業としても人気があります。
企業の送迎ドライバー ホテルや旅館、企業などで、お客様や従業員の送迎を担当する仕事です。
このように、二種免許は幅広い業種で活用できる資格であり、取得しておくことで将来のキャリアの選択肢が大きく広がります。
【参考URL】 ※11 出典:国土交通省「タクシー運転者登録制度の概要」 https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk2_000006.html ※12 出典:厚生労働省「タクシー運転者の賃金制度」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/chingin/ ※13 出典:国土交通省「個人タクシー事業の許可基準」 https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk2_000008.html
二種免許の試験に一発で合格するためには、効果的な学習方法と練習が必要です。ここでは、合格のためのコツと対策を紹介します。
学科試験は、しっかりと勉強すれば合格できる試験です(※14)。以下のポイントを押さえて学習しましょう。
教本を繰り返し読む 指定教習所で配布される教本を最低3回は読み返しましょう。特に旅客運送に関する部分は重点的に学習します。
模擬試験を活用する 教習所で実施される模擬試験や、市販の問題集を活用して、実際の試験形式に慣れておきます。90点以上を安定して取れるようになるまで繰り返し練習しましょう。
苦手分野を把握する 間違えた問題は必ず復習し、なぜ間違えたのかを理解します。苦手な分野を重点的に学習することで、確実に得点力を上げられます。
数字を正確に覚える 速度制限、車間距離、停止線からの距離など、具体的な数字が問われる問題が多くあります。これらの数字は正確に覚えておきましょう。
技能試験は、二種免許取得の最大の難関です(※14)。以下のポイントを意識して練習しましょう。
基本操作を確実に ハンドル操作、ブレーキ操作、アクセルワークなどの基本操作を確実にマスターします。スムーズで正確な操作が高得点につながります。
安全確認を徹底する 目視での安全確認は、採点の重要なポイントです。発進時、停止時、車線変更時など、あらゆる場面で確実に安全確認を行う習慣をつけましょう。
鋭角コースの攻略 二種免許特有の鋭角コースは、多くの受験者が苦戦するポイントです。車両の動きを理解し、適切なタイミングでハンドルを切る練習を繰り返しましょう。教官のアドバイスをしっかり聞いて、コツをつかむことが大切です。
縦列駐車を確実に 縦列駐車も重要な課題です。目印となるポイントを決めて、毎回同じ手順で行えるようにしましょう。
路上試験での注意点 路上試験では、制限速度の遵守、適切な車間距離、スムーズな加減速が求められます。お客様を乗せることを意識した、丁寧で安全な運転を心がけましょう。
試験当日は緊張するものですが、メンタル面の準備も重要です(※14)。
十分な睡眠 試験前日は早めに就寝し、十分な睡眠をとりましょう。疲れた状態では集中力が低下し、ミスを犯しやすくなります。
リラックスする 過度な緊張は失敗につながります。深呼吸をしたり、リラックスできる音楽を聴いたりして、落ち着いた状態で試験に臨みましょう。
自信を持つ しっかりと練習してきた自分を信じることが大切です。「練習通りにやれば大丈夫」という前向きな気持ちで試験に臨みましょう。
失敗を引きずらない 小さなミスをしても、それを引きずらないことが重要です。気持ちを切り替えて、残りの試験に集中しましょう。
【参考URL】 ※14 出典:警察庁「運転免許試験の対策」 https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/taisaku.html
二種免許の取得に関して、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。
「AT限定の普通免許しか持っていないけれど、二種免許は取得できますか?」という質問をよく受けます。
結論から言うと、AT限定の二種免許を取得することは可能です(※15)。最近のタクシーはほとんどがAT車なので、AT限定でも問題なく働けます。
ただし、将来的にMT車を運転する可能性がある場合や、キャリアの選択肢を広げたい場合は、MT車の二種免許を取得することをおすすめします。AT限定からMT車の免許に切り替えることも可能ですが、その場合は追加で教習と試験を受ける必要があります。
二種免許の取得にかかる期間は、取得方法によって異なります(※15)。
指定教習所に通う場合、通学型であれば1ヶ月から2ヶ月程度が一般的です。週に何回通えるか、どれだけ集中して教習を受けられるかによって期間は変わります。
合宿免許の場合は、最短で2週間程度で取得できます。集中的に教習を受けられるため、短期間での取得が可能です。
運転免許試験場で直接受験する場合は、一発で合格すれば即日取得できますが、実際には何度も受験することになるケースが多いため、数ヶ月かかることもあります。
試験に不合格になった場合でも、何度でも再受験が可能です(※15)。
指定教習所の場合、卒業検定に不合格になった場合は、追加教習を受けてから再度検定を受けることになります。追加教習料と再検定料が必要になります。
運転免許試験場での学科試験に不合格になった場合は、再度受験することができます。再受験までの待機期間はなく、翌日でも受験可能です。
技能試験(一発試験)の場合も、不合格になれば再受験できますが、多くの都道府県では受験回数に制限が設けられていることがあります。
二種免許の更新は、一種免許と同様に、有効期間が満了する前に行う必要があります(※15)。更新期間は誕生日の前後1ヶ月間です。
更新時には、視力検査や講習の受講が必要です。優良運転者(ゴールド免許)の場合は講習時間が短く、更新手数料も安くなります。
二種免許の更新を忘れて失効してしまった場合、失効後6ヶ月以内であれば、適性検査のみで再取得できます。6ヶ月を超えた場合は、再度試験を受ける必要があります。
二種免許は全国共通の免許なので、どの地域でも有効です(※16)。東京で取得した二種免許で、大阪や福岡などでタクシー運転手として働くことができます。
ただし、東京23区、武蔵野市、三鷹市、大阪市、神戸市など一部の地域では、地理試験に合格する必要があります。この地理試験は地域ごとに実施されるため、別の地域で働く場合は、その地域の地理試験を受験しなければなりません。
【参考URL】 ※15 出典:警察庁「運転免許に関するよくある質問」 https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/faq.html ※16 出典:国土交通省「タクシー事業の地域規制」 https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk2_000009.html
タクシー運転手として働くためには、普通自動車第二種運転免許が必須です。二種免許は、旅客運送を行うための特別な免許で、一種免許よりも高度な運転技術と知識が求められます。
取得条件は、満21歳以上で、普通免許取得から3年以上の運転経験があることです。視力や深視力などの身体的条件も一種免許より厳しく設定されています。
取得方法は、指定自動車教習所に通う方法が最も一般的で確実です。費用は20万円から25万円程度かかりますが、多くのタクシー会社が取得支援制度を設けているため、未経験者でも負担を抑えて免許を取得できます。
試験内容は学科試験と技能試験に分かれており、特に技能試験の難易度が高いのが特徴です。鋭角コースや縦列駐車など、二種免許特有の課題があるため、教習所でしっかりと練習することが合格への近道です。
二種免許を取得すれば、タクシー運転手としてのキャリアがスタートします。経験を積むことで、ハイヤー運転手への転身や、個人タクシーとしての独立開業など、さまざまなキャリアパスが開けます。
タクシー運転手は、自分のペースで働ける自由度の高い職業であり、努力次第で収入アップも可能です。二種免許の取得は大変ですが、その価値は十分にあります。
タクシー運転手への転職を考えている方は、まず二種免許取得支援制度のあるタクシー会社を探してみることをおすすめします。『GOジョブ』では、二種免許取得支援制度を設けている優良タクシー会社の求人を多数掲載しています。未経験からタクシー運転手を目指す方を全力でサポートしますので、ぜひ『GOジョブ』で理想の転職先を見つけてください。あなたの新しいキャリアの第一歩を、私たち『GOジョブ』が応援します。